昨年、2部作で公開された映画「セフレの品格」の原作者で漫画家の湊よりこ氏が17日、漫画家・山田玲司氏のYouTubeチャンネル「山田玲司のヤングサンデー」で生放送された「『セクシー田中さん』事件と芦原妃名子さんの無念を繰り返さないために~里中満智子、森川ジョージ、湊よりこと考える『原作漫画家不遇問題』」に出演。涙ながらに無念の思いを訴えた。
【写真】芦原さんが残した最後の書き込み「どういう思いでいたのか」湊よりこ氏が慮る
昨年、日本テレビ系で放送されたドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが1月に急死したことを受け、再発防止策を話し合うために緊急生配信された番組。湊氏は冒頭から「芦原先生の立場も見てるので…。ちゃんと現場の声、漫画家さんとか…。すみません」と話し、涙で言葉を詰まらせた。
自身の作品が映画化された経緯については「結果的に言うと、すごい自分では大満足でした」としつつ、制作側との交渉は大きなストレスになっていたことも吐露。また、原作と映像化作品に齟齬が生まれることに関しても「芦原先生はメディア化が3回目か4回目かでしたから、分かってると思うんですよ」としつつ、「分かった上で、今回『セクシー田中さん』って、セリフ一つ一つに心がこもってるっていうか、だからそれを変えてほしくなかったと思う」と言及した。
配信内で、原作漫画を連載していた小学館の第一コミック局編集者一同が今月8日にコメントを発表し、「先生、寂しいです」としたことに話が及ぶと、湊氏は一瞬の沈黙の後「悔しいです。『寂しいです』じゃねえだろ。悔しいよ」と吐き捨てるように一言。さらに「私けっこう、その編集部にいたマンガ友だちとLINEしてるんで、言えないことがいっぱいありすぎて、言えません。ボロボロと本当のことというか、分かってきて、言えません。芦原さんがどんなことをされたのかも、言えません」と意味深に語った。
湊氏は続けて「最後のとどめは、自分のツイッター(現X)消した時、自責の念で消したのか、上に言われて消したのかなって妄想しちゃうんです」と発言。
「自責の念で、自分が悪いと思って自分の原稿を投げ捨てて亡くなったのか、何か『日テレが消した方がいいって言ってますよ』みたいなことを、もしかしたら編集から言われて消して、絶望したのかなということを思ったりもするんですけど」とし、「(1月26日に)コメント出したとき、芦原さん元気だったと思うんですよね、言ってることもちゃんとまともだし。その後の期間、空白の期間、どういう思いでいたのかなって、ずっと思っています」と、死に至った芦原さんの心境を慮った。