竹内さんは、元幹部が作成した斎藤知事のパワハラなどについて告発した文書の内容を調べる百条委員会の委員を務めていましたが、去年11月、「一身上の都合」として議員を辞職していました。関係者によりますと、議員辞職後もSNS上で相次いだ誹謗中傷について周囲に相談していたということです。
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竹内英明氏
斎藤元彦兵庫県知事がパワハラなどの疑惑を文書で告発された問題で、真相究明のために設置された県議会調査特別委員会(百条委)の委員を務めた竹内英明元県議が死亡したことが19日、関係者への取材で判明した。亡くなったのは18日夜で、自殺とみられる。
竹内氏は当選5回で、立憲民主党系議員らでつくる会派「ひょうご県民連合」に所属していた。昨年11月の知事選直後、「一身上の都合」を理由に県議を辞職。関係者によると、実際は知事選中などにSNS(ネット交流サービス)上で誹謗(ひぼう)中傷を受けたことが原因だったといい、周囲に「家から出ることも難しい状況だ」と相談していた。
竹内氏を巡っては、SNS上で告発に関わったとする根拠不明の書き込みが大量に出回り、中傷が相次いでいたという。【中尾卓英、柴山雄太】
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紀藤正樹弁護士
竹内氏は県議会会派「ひょうご県民連合」に所属し、県議会調査特別委員会(百条委)の委員を務めていた。斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題を厳しく追及し、昨年11月の知事選期間中にはインターネット上で誹謗中傷が過熱。17日の投開票後の18日に議員辞職した。
関係者によると、18日夜、姫路市の自宅で家族が異変に気付き救急搬送を要請。死亡が確認された。
紀藤氏は竹内氏の死去を報じた「斎藤兵庫県知事追及の元県議死去 百条委委員、中傷受け辞職」と題された記事を引用し「衝撃。悲しすぎる。合掌」、「立花氏が交流サイト(SNS)上で竹内氏の自宅に行くと予告したりデマ情報を流したりして生活が脅かされ家族を守るために辞職を決断したとされる。自殺とみられる」などとつづった。
竹内氏をめぐっては、昨年11月の選挙戦で斎藤氏を応援する目的で立候補した政治団体「NHKから国民を守る党」党首立花孝志氏が、竹内氏を含む委員に関する情報などを街頭やネット上で発信。県民連合幹部によると、立花氏が交流サイト(SNS)上で竹内氏の自宅に行くと予告したり、デマ情報を流したりして生活が脅かされ、家族を守るために辞職を決断したとの説明を受けていた。