「トンボをじっとご覧になって…」秋篠宮さまと交流深いジャーナリストが明かす…悠仁さまの“ご研究の原点”(2024年12月21日『女性自身』)

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悠仁さまが2歳のお誕生日を迎えられた際に公開された写真。秋篠宮さまが捕まえられたというトンボを、姉の眞子さんが悠仁さまに手渡そうとする場面が(写真提供:宮内庁
宮内庁は12月11日、悠仁さまが筑波大学の生命環境学群生物学類に推薦入試で合格されたことを発表した。今年9月に成年を迎えられた悠仁さまは、春からは茨城県つくば市でのキャンパスライフ、そして加冠の儀などを経て成年皇族としての第一歩を踏み出される
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筑波大学に合格され、来年4月から進学されることが発表された悠仁さま
秋篠宮さまと30年来の交流があるジャーナリストの江森敬治さんは、悠仁さまが豊かな自然が周辺にある筑波大学をご進学先として選ばれたことに、感慨深く感じたという。
「忘れられない写真があります。2008年8月、秋篠宮ご一家が那須御用邸に滞在し、散策されていた際の写真が、翌月に2歳となられた悠仁さまのお誕生日に際して何枚か公表されています。
ご散策中、秋篠宮さまが捕まえられたトンボを、小室眞子さんが優しく悠仁さまに手渡している写真がこの中にあるのですが、紀子さまに抱かれていた悠仁さまが、“これは何だろう”というご表情で、姉が差しだすトンボをじっとご覧になっているのです。
悠仁さまがこれまで続けてこられたトンボ類の研究活動の原点とも思える光景がこのシーンに詰まっていると、筑波大合格の報道に接して、一番に感じたのです」(以下、江森さん)
今年9月11日、紀子さまは58歳のお誕生日を迎えられた際、宮内記者会の質問に対する文書回答を公表されている。その一部に、悠仁さまの進路に関する質問に答えた一節がある。
《長男が幼稚園や小学校低学年のとき、水分補給係とトンボ見つけ隊の一人として、リュックサックを背負って一緒に野山の水辺のある場所へよく出かけた夏の日を懐かしく思い出します。そうするうちに、山や川に出かけ、多様な自然環境に棲むトンボの羽化から産卵行動までの生活史を観察・記録するようになりました。あるとき、ヤゴの夜間の行動を、ビデオカメラで記録しようとしていましたが、ヤゴが移動したために思い通りに映像を撮ることができず、試行錯誤を繰り返しながら根気強く記録を続けて、ついに撮影ができたことも心に残っています》
この記述に対して、江森さんは次のように感じたという。
紀子さまのお誕生日の文書回答には、幼稚園から小学校、中学、そして高校3年生になられた現在にいたるまで、悠仁さまがトンボ類などの昆虫や植物に興味を持ち、継続的な観察・調査を重ね、研究の内容を深められていく様子が具体的に記されています。
悠仁さまが“なぜだろう”“どうしてだろう”といった、子供らしい素朴な疑問や驚きから出発して、失敗も繰り返しながら成功するまで試行錯誤を繰り返されたという道程が、いちばん身近にいる方の視点から描かれていて、非常に興味深く感じました。
昨年悠仁さまは、学術論文『赤坂御用地のトンボ相-多様な環境と人の手による維持管理-』を、国立科学博物館の研究者らと共同でまとめられています。お住まいがある赤坂御用地の広大な緑地に生息するトンボを、粘り強くモニタリング調査し、考察された成果といえますが、ご本人の努力もさることながら、ご家族や周囲の温かいご支援があったことも、忘れてはならないことでしょう」
悠仁さまが深められるべき“学び”とは
秋篠宮ご夫妻は今月3日から8日まで、外交関係樹立100周年を迎えたトルコを公式訪問されていた。ご訪問に先立ち記者会見に臨まれているが、悠仁さまが将来海外へ留学して学ばれることに対して、ご夫妻が前向きなご発言があったことも注目を集めた。
秋篠宮さまは、悠仁さまが自然誌の分野を大学で専攻されるご希望を抱かれていることにふれつつ、「私自身も若い頃に、資料をいろいろ調べるときに、とにかく見たいものがすぐに出てくるというような、日本では考えられないような経験をしました。その意味からも、海外で学びを深めてくれたら嬉しいなと、親としては思っております」と語られた。
また紀子さまも、「やはり長男には、若い時に、もし機会があれば、海外で生活を送り、また、そこの大学で、学校で学ぶ機会があれば良いのではないかと話すことがあります」と明かされたのだ。
このご発言から、秋篠宮ご夫妻が悠仁さまの学生生活に込められた期待について、江森さんはこう拝察する。
「この会見で、秋篠宮ご夫妻は悠仁さまご本人も海外留学に前向きな様子を紹介されていますが、やはりご両親として、悠仁さまには外国でのご生活を通じて、ご自身や日本を見つめなおし、考えを深めてもらいたいとお考えなのでしょう。
また、秋篠宮さまは2019年に紀子さま悠仁さまのお三方でブータンを訪問されています。この年のお誕生日に際した記者会見でも、秋篠宮さまは悠仁さまに対して海外で現地の人々との交流を重ねてほしいというご期待を語られつつ、日本国内もさまざまな地域を訪れてほしいというご希望も述べられています。
秋篠宮ご夫妻は、悠仁さまが研究分野の専門性を高められる時期は大学院に進んでからでも遅くはないと考えているようにお見受けしています。大学時代は、とにかく幅広く教養や学問を身に着けながら、国内外のさまざまな場所に直接足を運び、見聞を広げていってほしいと、悠仁さまに願われているように感じています」
そして、現在悠仁さまは皇位継承順第二位。“将来的に天皇となられるための学び”も欠かせないと江森さんは話す。
「常に国民に寄り添い、いかなる時も国民と苦楽を共にするという天皇のあり方を、昭和天皇上皇さま、天皇陛下は実践され、次の世代にも受け継がせたいと奮闘されてきました。悠仁さまも、天皇皇后両陛下、上皇ご夫妻から直接学ばれることは大切なことです。
そして学びの場は大学だけに限られるものもなく、むしろ卒業後も研鑽を重ね続けなければならないのです。悠仁さまは生涯にわたって学び続けられるのだと言ってもよいかもしれません。常に国民の立場に立って、物事を考え、国民を思いやる気持ちを忘れないというご姿勢で、これからも努力を重ねていただきたいと思っています」
大学受験を終えられ、高校ご卒業までの束の間の時間を過ごされている悠仁さま。春からは、新たな研鑽の日々が始まる――。