【桜坂劇場・下地久美子の映画コレ見た?】ベルナデット 最強のファーストレディ 我慢も限界 華麗な反撃(2024年11月10日『沖縄タイムス』)

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ベルナデット 最強のファーストレディ
 腹の中にいろいろため込んで、なるべく出さないように我慢をすることが、特に女性は得意な気がする。その理由は多分、秘すれば花、とはまたちょっと違って、その我慢を解放してしまうと、とんでもないことになる自分を知っているから。そんなことともつゆ知らず、安易に軽視し、我慢を強いる者どもへ、華麗なるリベンジを果たした大統領夫人の真実のようなフィクションのような明るく楽しい物語。
 
 主人公はフランスの元大統領ジャック・シラクの妻、ベルナデット・シラク。演じるのは映画界の宝、フランスの至宝、世界的スターのカトリーヌ・ドヌーヴ。自身の圧倒的存在感と美貌を最大限に活用し、我慢が限界値を超えて大爆発したベルナデットの華麗なるリベンジを通し、あの手この手で笑わせ、喜ばせ、感動させてくれる。大きな熊とドヌーヴの共演は圧巻。(桜坂劇場・下地久美子)
桜坂劇場で上映中

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解説
フランスを代表する名優カトリーヌ・ドヌーブが主演を務め、シラク大統領夫人としても親しまれた元政治家ベルナデット・シラクの知られざる姿を、ユーモアを交えながら描いたドラマ。
ベルナデット・シラクは夫ジャックを大統領にするため、常に影で働いてきた。ようやく大統領府エリゼ宮にたどり着いたものの、夫やその側近、そして夫の広報アシスタントを務める娘クロードから「時代遅れ」「メディアに向いていない」と軽視され、大統領夫人としての仕事すら与えられない日々を過ごすことに。そこで彼女は、かつて知事を夢見ていたエリゼ宮の職員ベルナール・ニケを参謀に、「メディアの最重要人物」を目指してひたすら任務に励む。時代に寄り添いながらポジティブに変化し発信を続ける彼女の姿に、国民は熱い視線を寄せ始める。
「12か月の未来図」のドゥニ・ポダリデスが参謀ベルナール、「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」のサラ・ジロドーが娘クロードを演じた。監督は、本作が長編劇映画デビューとなるレア・ドムナック。( 映画.com)
2023年製作/93分/G/フランス
原題または英題:Bernadette
配給:ファインフィルムズ
劇場公開日:2024年11月8日


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