県警で相次ぐ不祥事を巡り、県議会で強い調査権限を持つ百条委員会の設置が議論されていましたが9日否決されました。
最終本会議の開始前、議会棟のそばでは市民グループが百条委員会の設置を訴えました。
【県警の性暴力軽視・隠ぺい体質を問う会松永三重子さん】
「(百条委員会に)関係者を呼んだりして、県民が分かる形で真相解明がされたらなと思っています」
県議会には県民連合から、県警の不祥事の原因や再発防止策の実効性などを調べる百条委員会の設置を求める決議案が提出されていました。
百条委員会はうその証言をした場合、罰則を科せられる可能性もある、強い調査権限を持ちます。
【県民連合柳誠子議員】
「私どもはなぜ前生活安全部長が闇を暴いてくださいと記した文書を記者に送付したのか。なぜ、退職されてからもこのようなリスクをおかす必要があったのかを明らかにしたいのです」
【自民党県議団 本田しずか議員】
「百条委員会では調査事項を増やそうと思っても、議会の承認を得なければ増やすことはできません。今回提出された議案では調査事項をどう取られてもよいように幅広に想定しているようですが、それで十分かは疑問です」
採決が行われ、百条委員会の設置を求める決議案は賛成少数で否決されました。
県警の野川明輝本部長はー
【県警 野川明輝本部長】
「県警察と致しましては県民の皆様の信頼回復に向けて県公安委員会の指導の下で県議会のご論議を踏まえながら、再発防止対策に着実に取り組んでまりたいと考えております」
なお、公明党が提案した調査権のない特別委員会の設置も賛成少数で否決されました。