小沢一郎氏、石破茂首相は「理想論、悪く言えばきれいごとを言っていた」内閣支持伸び悩みを分析(2024年10月4日『日刊スポーツ』)

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衆院選総合選対本部本部長代行に就任したことについて取材に答える立憲民主党小沢一郎衆院議員(撮影・中山知子)
 衆院選(15日公示、27日投開票)を前に、立憲民主党衆院選総合選対本部のナンバー2に当たる本部長代行に起用された小沢一郎衆院議員は3日、国会内で報道陣の取材に応じた。
 1日に発足した石破内閣の支持率が5割前後と、最近の政権に比べて低めだったことについて問われると、石破氏の首相就任後の発言と過去の発言との整合性への不信感が影響しているとの見方を示した。
 小沢氏は「彼も、何度も(総裁選に)挑戦したりしたが、その間、確実に総裁になるという状況じゃなかったこともあって、いろいろと理想論、悪く言えば、きれいごとを言っていた」と指摘。5度目の挑戦で総裁にのぼりつめた石破首相が、その間、自民党非主流派の立場で「正論」を訴えていた立ち位置に触れた。ただ首相就任後は、衆院解散のあり方や衆院選の時期など、これまでの発言内容とのズレが生じ、批判を受けている。小沢氏は「(過去には)こう言ったのに(首相就任後は)違うじゃないか、みたいな類いの、ちょっとした不信感が、一般の人の中にもあるということではないか」と口にした。
 一方で、各社の世論調査政党支持率をめぐり、立民が、裏金事件で強い批判を受けている自民党に依然、差をつけられていることについて問われると「どうしてなんだろうね。こっちも聞きたいよ」と苦笑いしながら「国民、有権者から見て頼りない、あるいは、ものごとの結論がすっきりしないという類いのことで、なかなか支持率が上がらないということではないか」と、分析した。
 その際、自民党総裁選の決選投票で石破首相に敗れた高市早苗前経済安保相に触れ「たとえば、自民党でも高市くんはかなり極論を言うけれども、よしあしは別にして、スパッ、スパッと言うことで、あれだけの支持が上がったのではないか。最後ははじかれた(敗れた)けれど、よくも悪くも(政治家は)、自分の意思をはっきりさせないといけない」と私見をまじえて主張。「自己主張がないというのは、日本人の特徴。日本の民主主義はコンセンサス社会で、全会一致。でも、全会一致では結論を出せなくなる」と持論を口にしながら「メリハリのきいた政党にならないと、支持はなかなか集まらない」と口にした。【中山知子】