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自民党総裁選挙はこのあと午後1時から国会議員による投票が行われます。
1回目の投票では、いずれの候補者も過半数に届かず決選投票にもつれ込むのは確実な情勢で、決選投票を経て午後4時ごろまでには新しい総裁が選出される見通しです。

岸田総理大臣の後任を選ぶ自民党総裁選挙は、高市経済安全保障担当大臣、小林鷹之氏、林官房長官小泉進次郎氏、上川外務大臣、加藤元官房長官、河野デジタル大臣、石破元幹事長、茂木幹事長の、今の仕組みで過去最多となる9人が立候補し、混戦のまま投開票日を迎える異例の展開となっています。

このうち党員票は27日午前から各都道府県連で開票作業が行われています。

都道府県ごとの党員・党友の得票数を地図と一覧表で

 

 

NHKの取材で、午前11時40分現在「党員票」の状況が把握できている12の道県の結果を集計しました。
高市経済安全保障担当大臣が5万2267票で得票率はおよそ29%。
小林鷹之氏が8556票で得票率はおよそ5%。
▼林官房長官が1万3245票で得票率はおよそ7%。
小泉進次郎氏が2万8510票で得票率はおよそ16%。
▼上川外務大臣が7518票で得票率はおよそ4%。
▼加藤元官房長官が1198票で得票率はおよそ1%。
▼河野デジタル大臣が2416票で得票率はおよそ1%。
▼石破元幹事長が5万6188票で得票率はおよそ32%。
▼茂木幹事長が8639票で得票率はおよそ5%となっています。

 

党員・党友票 開票作業始まる

 

札幌市内では午前9時すぎから北海道の党員らを対象にした投票の開票作業が始まりました。

自民党北海道連は道内の党員・党友あわせて3万8700人あまりを対象に郵送による投票を行い、27日午前9時すぎから札幌市内のホテルで開票作業が始まりました。

会場では担当者らが郵送で届けられた投票用紙を1枚1枚確認し、候補者の名前ごとに振り分けていました。

【解説】誰が勝つ?各陣営の戦略は?

 

【政治部 鈴木記者の解説】
Q. 9人のうち3人が激しく争っている。決選投票には誰が残り、誰が勝つ?それぞれの陣営の戦略は?

「情勢は混とんとしていまして、まさに前例のない事態となっていると言えます。3人のうち、いずれか2人が決選投票に残るという見方が大勢ですが、誰と誰との組み合わせになるのかは予断を許しません。ですので各陣営とも、組み合わせのパターンを想定してそれぞれ、ほかの陣営や党内の有力者が誰を支持するのかを見極めようとしています。旧派閥単位でまとまった行動をとろうとする動きもみられますが、所属していた議員が複数の陣営に分かれている中で、どこまで結束できるのかは見通せません。『これほど直前になっても、誰が勝つかわからない総裁選挙は初めてだ』という声も多く聞かれる状況です」

Q. きょうの具体的なスケジュールは?

「総裁選挙は午後1時から党本部で始まり、すぐさま国会議員による投票が行われます。2時半ごろには、きのうまでに締め切られた全国の党員・党友による『党員票』の結果とあわせて発表される見込みです。1回目の投票では誰も過半数に届かない情勢で、今回初めて、決選に進んだ上位2人が演説する機会が設けられました。この演説のあとに、改めて国会議員による投票が行われます。そして夕方までには決選投票の結果が発表され、新しい総裁が選出される見通しです」

投開票の仕組み・スケジュールは

 

今回の選挙は国会議員1人1票の「国会議員票」368票と全国の党員・党友による投票で配分が決まる「党員票」368票のあわせて736票で争われます。

このうち党員票は27日午前から各都道府県連で開票作業が行われていて、党本部に順次、結果が報告されているとみられます。

このあと午後1時からは、党本部8階のホールで国会議員による投票が行われ、党員票とあわせて開票結果が発表されます。

1回目の投票では、いずれの候補者も過半数に届かず決選投票にもつれ込むのは確実な情勢です。

決選投票は議員票368票と各都道府県連に1票ずつ割り振られた47票のあわせて415票で争われ、今回は投票前に2人による演説が新たに行われることになっています。

そして午後4時ごろまでには結果が発表され、新しい総裁が選出される運びです。

新しい総裁はただちに臨時の役員会や総務会で党役員人事の一任を取り付け、午後6時をメドに党本部で記者会見し、今後の政権運営などについて自らの考えを明らかにする見通しです。

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