【秋篠宮家の学校選び】#31
「“根拠ない”はさすがに言いすぎ」と憤慨するのは皇室記者のひとり。悠仁さまが目指す大学に関し情報収集に努めてきた。6日に18歳の誕生日を迎え成年皇族となった悠仁さま。秋篠宮家側近トップの吉田尚正・皇嗣職大夫はこの日、進学先について「根拠のない情報が流れている」と語り波紋を呼んだ。
「東大や筑波大をはじめ、これまで大学名はそれなりの理由があって浮上した。根も葉もないような言い方はいかがなものか」と皇室記者は反発。「宮内庁からの情報が乏しいため独自取材するしかなく、そうしてメディアの多くが行き着いた結論が東大推薦入学だった」と話す。一方、宮内庁OBは「吉田皇嗣職大夫を含め、庁内に秋篠宮家が全幅の信頼を置くスタッフがおらず、内実が伝わってこない」と問題の根深さを指摘する。
■東大進学説が囁かれるようになった発端
「悠仁さまが東大を視野に入れている」との見方が最初に出たのはお茶の水女子大付属小学校5年の時だ。2017年9月、中高一貫の渋谷教育学園渋谷(渋渋)の文化祭にお忍びで来訪。受験業界では「悠仁さま東大説」がまことしやかに囁かれるようになった。
「東大が16年度から推薦入試を始めるのに合わせ、その対策に最も力を入れていたのが渋渋。そこにわざわざ悠仁さまが来られ、渋渋→東大がにわかに現実味を帯びてきた」(大手学習塾幹部)
悠仁さまが文化祭に足を運んだ時点で、すでに渋渋の東大推薦対策は功を奏し始めていた。16年度は推薦合格者全77人中1人、17年度は71人中2人を渋渋が占めた。その後もコンスタントに合格者を送り込み、全高校中トップの実績を残している。24年度は91人中3人だった。
「同校の文化祭に悠仁さまが行かれてまもなく、宮内庁でも紀子さまが東大を想定しているのではとの声が出ていた」と同庁OBは振り返るが、その第一歩となる渋渋への中学受験は実現しなかった。秋篠宮家ではそれどころではない問題が勃発していたのだ。長女・眞子さんと婚約した小室圭さんの母の金銭トラブルが発覚。悠仁さまが渋渋に進学した場合、「どういうルートで入ったのか臆測を呼び、秋篠宮家に対するバッシングが拡大する恐れがあった」(皇室記者)ため、中学受験は見送られたという。そして22年、提携校進学制度という「特権的」とみられても仕方のないルールを使い、悠仁さまは筑波大付属高校に入学する。
「渋渋ほどではないものの、東大推薦に強く、やはり悠仁さまが目指す先は変わっていないと受験業界に関わる人たちの多くが感じた。最終的に東大をあきらめ、別の大学を選ぶにしても、現時点では最有力とみるのが自然」(学習塾幹部)
これでも「根拠のない情報」と言い切るのであれば、むしろそうした材料を示すべき。3月の定例会見で吉田皇嗣職大夫は悠仁さまが目指しているのは「自然誌を学ぶことができる大学」と述べ、「あやふやな言い方」(皇室記者)に終始した。情報を開示していく姿勢も必要ではないだろうか。
(田中幾太郎/ジャーナリスト)