「エレベーターのボタンも押せないのか」は認識なし…兵庫県の斎藤元彦知事が会見で否定(2024年8月20日『読売新聞』)

 
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記者会見で、職員アンケートについて話す斎藤知事(20日、兵庫県庁で)
 兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を内部告発された問題を巡り、斎藤知事は20日の定例記者会見で、視察先でエレベーターに乗り損ねて職員を叱責(しっせき)したなどの新たな疑惑について、「そういったことをした認識はない」と否定した。
 この疑惑は、県議会の百条委員会が7月31日~8月14日に実施した職員アンケートの中間報告で明らかになった。斎藤知事が神戸市内を視察した際、施設のエレベーターに乗り込むタイミングで扉が閉まったことに怒り、「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」と叱責したという話を聞いたと、ある職員の自由記述欄に記されていた。
 斎藤知事は記者会見で、アンケートについて「現時点で内容を把握していないので、コメントは差し控える」としつつ、エレベーターでの叱責や、イベント時に報道機関が取材に来ないと怒ったとの疑惑は否定した。
 斎藤知事は「個別の案件について、背景や状況が整理されていないと、ハラスメントにあたるかはわからない」「仕事なので(一般論として)厳しく指導することも必要だ」とも語った。
 百条委は23日から、パワハラ疑惑に絞って証人尋問を始め、30日には斎藤知事の尋問を予定している。斎藤知事は「(百条委の)調査に対応し、県政を前に進めていく」と語った。