斎藤元彦知事
“お土産”を「俺がもらっていく」と堂々お持ち帰り 高級ガニを手に満面の笑みを見せる“パワハラ疑惑”の斎藤知事
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まず、県政でNo.2の立場の片山安孝副知事(64)は、斎藤知事に5度も辞職を迫った挙げ句、それが叶えられないと自ら辞職を表明。7月31日をもって退職した。もっとも「副知事の退職金が規程の満額支給されるのが、許せない」という職員の声が県庁内に広まっているとか。
続いて、小橋浩一理事(60)が体調不良を理由に降格を申し入れ、8月1日付で総務部付の部長級とする人事が発表された。
ある県職員は言う。
「小橋理事は3月末まで総務部長だったのですが、今の総務部長が職員の人事権を握りたいがために、知事に直訴して、小橋氏を誰もやりたがらない若者Z世代担当理事に追いやったと言われています。総務部長は斎藤知事の秘書広報室長を務めるなど知事の最側近と言われています」
斎藤知事に対する元県民局長の告発について審議する百条委員会の2回目の会合が6月27日に開かれ、丸尾牧県議(59)は今年4月から5月にかけ独自に行った県職員へのアンケート調査を発表した。そこには、こんな回答がある。
《知事は人事に興味がなく、こいつは生意気だという程度の人事。人事の大半は、A副知事、C部長、D部長が行う。人事は能力主義ではなく、好き嫌いのみ。またE部長の妻は就任1年の副課長を横滑りで追い出す形で、この春に行われている》(公表された資料のママ)
「C部長というのが降格した小橋理事で、E部長というのが総務部長です。彼の妻も県の職員で、夫と共に管理職となっているというわけです」
この回答によれば、斎藤知事は単純なパワハラ気質で、実質的な人事は知事側近の“4人組”によって行われているという。しかし、そのうちの2人が知事の下を去った。さらにもう1人……。
総務部長はサボタージュ
「先週あたりから総務部長が、県議会や政策会議、総合教育会議までドタキャンを繰り返しているそうです」(前出の県職員)
デイリー新潮は7月27日配信の「【斎藤元彦知事】全国から兵庫県庁に1日200件を超える電話…思い詰めた最側近から辞任を迫られ、漏らした衝撃の一言」で、総務部長が知事に辞職を迫った様子を報じた。
「思い悩んで知事室に向かったものの、『メンタルケア窓口に行ってください』で済まされては、さすがにやっていられないと思ったんじゃないですか。小橋理事も総務部長も告発文書の中でも名前が挙げられていましたから、相当堪えていたんでしょう」
元県民局長の告発文書の【知事選挙に際しての違法行為】では、3年前の知事選で選挙期間以前から斎藤候補への投票依頼などの事前活動が行われていたとあった。小橋理事と総務部長は、ここで名指しされていたのだ。
「筆頭の副知事が退職し、理事が降格、さらに総務部長まで重要な会議を欠席となれば、県政は滞ってばかりです」
総務部長も知事の下を去るつもりだろうか。
「知事に従うつもりはなくなったのかもしれません。もっとも、自分が総務部長でなくなったら、知事選の事前活動や元県民局長からパソコンを押収した問題などを百条委員会で部下に証言されてしまう可能性があるので、そのまま居座るつもりのようです。人事という既得権で睨みを利かせようというわけです」
奇妙な動きも見られるという。
「総務部長は部長室の電気を消して、部屋の入り口のガラスにポスターを貼り、目隠しした上で、新聞記者を順次招いていたのが目撃されています。そのすぐ後に、小橋理事の降格の速報が出ました」
なぜ記者たちを呼んでいたのだろうか。
知事を百条委員会に
「記者に情報を与えることで恩を着せ、手なづけているつもりかもしれません。いずれにしても、知事だけが辞職しても側近たちを何とかしなければ、兵庫県政は良くなりません」
一方、就任4年目に入った斎藤知事は目下、パリ五輪で兵庫県出身の選手が活躍していることに、連日、コメントを発表している。例えば、以下のようなコメントだ。
《パリ2024オリンピック競技大会で、神戸市出身の阿部一二三選手(柔道男子66kg級)が2大会連続の金メダルを獲得されました。/地元神戸の皆さんや、妹の詩選手など、多くの人たちの思いや声援を力に変え、力強い闘いぶりで、見事、五輪連覇を達成されました。本当におめでとうございます。/あとに続く選手の皆さんのご活躍も期待しています。また、兵庫県として、スポーツをはじめ様々な分野で世界に飛躍しようとする子どもや若者たちの夢を支援してまいります。》(兵庫県の公式ホームページ「ようこそ知事室へ」より)
《15%の応援していただいている方にも感謝したい。一つ一つの仕事を前に進めることが大きな責任》(神戸新聞・7月31日)
これまで同様、全くブレはない。だが、ある県議は言う。
「斎藤知事は百条委員会の証人尋問に11月頃には呼ばれる予定でしたが、8月下旬の出頭を求める方針となっています」
デイリー新潮編集部
病欠の総務部長に斎藤知事「体調悪いのであれば、回復しっかりしてもらうのは大事」側近3人が現場を離れる『異例の事態』(2024年8月2日『MBSニュース』)
兵庫県は知事の側近の1人で一連の問題の対応にあたってきた井ノ本知明総務部長が、7月30日から病欠になっていることを明らかにしました。
このことを受けて斎藤知事は2日、「体調が悪いのであれば、回復をしっかりしてもらうのは大事だと思います」などと話しました。県では、知事の側近3人が現場を離れる異例の事態になっています。
兵庫県の斎藤元彦知事(46)をめぐっては、今年3月に県の元幹部(60)がパワハラ疑惑などを告発。知事は当初否定していましたが、文書の内容に一部事実があったことが判明し、百条委員会で調査が行われています。
2日開かれた4回目の委員会では、パワハラ疑惑に関する証人尋問の日程などが協議され、知事に8月30日の証人尋問への出頭を求めることや、ほかに県の職員ら10人に出頭を求めることが決まりました。