斎藤知事パワハラ疑惑 出頭要請の職員への事前承認の手続き不要に 県はアンケート回答などで『上司の事前承認』必要としていた 百条委理事会 知事に出頭要請へ(2024年7月30日『MBSニュース』)

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百条委の奥谷委員長(30日午後)
 兵庫県の斎藤元彦知事(46)の疑惑を調査する百条委員会の理事会が7月30日午後に開かれ、県の人事課が百条委員会から出頭を要請された職員が職務上の秘密を含む内容を証言する場合や、勤務時間中にアンケートに回答する場合は『所属部署の上司に対して事前に申請し承認が必要』としていた点について、申請し承認の手続きを不要にすることが決まりました。
【LIVE】斎藤知事は改めて辞職否定 会見で何を語る?
 
 兵庫県の斎藤元彦知事をめぐっては、今年3月、県の元幹部(60)がパワハラ疑惑などを告発する文書を配布。知事は当初疑惑を否定していましたが、文書の内容に一部事実があったことが判明し、百条委員会が設置され、8月下旬から職員への証人尋問も予定されています。
 県の人事課は、百条委員会から出頭を要請された職員が職務上の秘密を含む内容を証言する場合や、勤務時間中にアンケートに回答する場合は『所属部署の上司に対して事前に申請し承認が必要』としていました。
 県議などからは「これが実質的な口止めになっている」と批判の声が上がっていて、30日午後の理事会で職員のプライバシーをどう保護するのかなどが話し合われていました。
斎藤知事に「証人」として出頭要請へ
兵庫県の斎藤知事のパワハラ疑惑などを調査する百条委員会で、知事に対して8月下旬の証人尋問に出頭を要請する方針が固まったことが関係者への取材で分かりました。8月下旬には合わせて2回パワハラ疑惑に関する証人尋問が予定されていますが、関係者によりますと、百条委員会はこのうちの1回に斎藤知事に証人として出頭するよう要請する方針を固めたということです。

「県政進めたい」兵庫・斎藤知事 会見で改めて辞任否定 2日後には就任丸3年「県職員の皆様仕事にしっかり取り組んでいる。感謝申し上げたい」(2024年7月30日『FNNプライムオンライン』)
 
兵庫県の斎藤知事は30日の記者会見で、改めて今後も知事として「県政を進めたい」と述べ、辞任を否定した。
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【写真】斎藤知事 改めて辞任否定 2日後には就任丸3年
兵庫県 斎藤元彦知事:現在の状況になって、県民の皆さんにご心配おかけしていることは、お詫び申し上げたい。いろいろな指摘やご批判は真摯に受け止めて対応していきたい。 応援していただいている方への感謝もしっかり抱いて県政を進めていきたいと考えています。
兵庫県 斎藤元彦知事:百条委員会や第三者委員会の審議や調査がこれから本格化しますから、そこにしっかり対応することを通じてこの問題に対応していきたい。 県職員の皆様日々の仕事にしっかりと取り組んでもらっている。そこに対しては感謝申し上げたいと思います。
■「パワハラ疑惑」告発も斎藤知事は当初「事実無根」「嘘八百」と否定
ことの発端はことし3月、元西播磨県民局長(60)が、斎藤知事のパワハラや物品をねだった疑惑などを告発する文書を一部の報道機関などに配布した。
それに対し、知事は当時…
兵庫県 斎藤元彦知事:事実無根の内容が多々含まれている。業務時間中に嘘八百含めて、文書を作って流す行為は公務員として失格です。
この会見などを受け、元県民局長は県庁内に設置された窓口に公益通報したものの、ことし5月に告発文は「核心的な部分が事実でない」として停職3カ月の懲戒処分を受けた。
■疑惑の一部が事実だったと判明…告発した元県民局長は死亡
しかしその後、一部の疑惑が事実だったことが判明。 告発を調査するための百条委員会が設置されたが、今月7日、元県民局長が死亡しているのが見つかった。自殺と見られる。
元県民局長は「死をもって抗議する」という主旨のメッセージとともに、斎藤知事が上郡町の特産品のワインを求めた発言とみられる音声データを残していた。
斉藤知事とみられる音声:ワイン、私飲んでないので、ぜひまた。この間、いちごと…塩はあれですけど…折を見て、よろしくお願いします。
知事はワインの受け取りについて認め、当初は完全否定していた様々な疑惑が事実だったと判明する事態に。
■さらに県の元総務課長も死亡 告発文書では「阪神オリックスの優勝パレードの資金集めで不正 調整に苦しむ」と指摘
さらに2023年に阪神オリックスのリーグ優勝パレードを担当していた県の元総務課長が、今年4月に死亡していたことも発覚。遺族代理人によると、自殺とみられる。
この元総務課長は元県民局長による告発文書の中で、優勝パレードの資金集めで県の不正行為があり、その調整に苦しみ、病気療養していたと指摘されていた人物だった。
県は、元総務課長の死亡から3カ月がたった7月23日、初めて県職員に通知したということで、斎藤知事は、24日の記者会見で「遺族の意向で公表していなかった」と説明した。
兵庫県 斎藤元彦知事:改めまして元課長におかれましては、パレードへのご対応のご尽力、お亡くなりになられたことへのお悔やみを申し上げたいと思ってます。
■「県政立て直し」「職員に感謝」繰り返し辞任を否定する斎藤知事
職員2人が死亡し、自殺とみられる中でも「続投」の意思を強調し続けている斎藤知事。 県の職員や知事選で支援を受けた自民党、そして県民からも辞任を迫られる事態となっているが、繰り返し辞任を否定してきた。
過去の会見でも…
兵庫県 斎藤元彦知事 7月24日:県職員との信頼関係の再構築、そして県政を立て直して行くことが私の果たすべき責任だと考えている。
また、この言葉も繰り返している。
兵庫県 斎藤元彦知事 7月24日:
・こういった状況でも、県職員の皆さんが懸命に業務に取り組んで頂いているのは、本当に感謝申し上げたい。
・これは職員の皆様にも感謝。
・まずは今すべきところは日々の業務をしっかりやっていく。県職員の皆様にも心から感謝を申し上げたい。
7月30日も同様の回答を繰り返した斎藤知事。8月1日で就任から丸3年を迎える。

実質「口止め」撤廃 パワハラ疑惑関連調査 兵庫県知事は「職員の負担緩和」(2024年7月30日『TVOテレビ大阪ニュース』)
 
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パワハラ疑惑に関する県職員への調査。職員は自由に証言できることになりました。
30日、定例会見を行った兵庫県の斎藤知事。齋藤知事をめぐっては2024年3月、知事のパワハラ疑惑などを元職員が文書で告発。その後、懲戒処分を受けた元職員は死亡しました。
県は疑惑を調査する百条委員会で職員が職務上の秘密を含む内容を証言をする場合、「所属部署の上司へ事前に申請し承認が必要」としていましたが、30日、証言にあたっての申請を撤廃。これに対して斎藤知事は「守秘義務に関する職員の負担を緩和したもの」とコメントしました。

兵庫県知事を8月下旬に出頭要求へ 県議会百条委 パワハラ疑惑で(2024年7月30日『毎日新聞』)
 
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定例記者会見で質問に答える兵庫県の斎藤元彦知事=神戸市中央区の県庁で2024年7月24日午後4時49分、山本康介撮影
 兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委)が8月下旬に実施するパワハラ疑惑に関する証人尋問で、斎藤知事ら約10人に出頭要求する方向で調整していることが、関係者への取材で判明した。
 関係者によると、尋問は原則公開とし、県幹部以外の職員に証言を求める場合は非公開とする。次回8月2日の百条委の議決を経て、正式に出頭要求する。
 30日の百条委理事会では、元県西播磨県民局長(7月に死亡)が書いた告発文の真偽に関する職員アンケートを31日から実施することを決めた。9月13日をめどに、最終報告を委託業者から受け取る予定。理事会終了後、奥谷謙一委員長(自民)が明らかにした。【山田麻未】