終わっていなかった裏金事件
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裏ガネ事件の根は深い。4000万円超で起訴された池田佳隆、大野泰正、谷川弥一の3政治家以外に、衆院では二階俊博元幹事長の3526万円を筆頭に51人、参院では山谷えり子元国家公安委員長の2403万円を筆頭に31人の政治家が不記載を認めた。
事件の端緒となる「宝の山」
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起訴と不起訴の境目が金額だけでいいのか―。特捜部はそんな国民の不満を取ったように汲み取ったように、堀井事件に捜査着手した。香典は本人が葬儀に参列し、直接渡す以外は違法。秘書らは「先生の指示だった」と供述し、特捜部はパー券の裏ガネが原資である可能性が高いと見ている。
自民党5派閥に及んだ捜査の過程で特捜部は、事件の端緒となる「宝の山」を手にした。堀井事務所はその典型で、2196万円と逮捕者を除いて金額的に上から5番目だが、「悪質さではグンを抜いていた」(検察関係者)。選挙のために現金や物品を寄付する政治家は少なくなく、公選法違反事件の摘発が今後、火砕流のように自民党を襲うかも知れない。
「週刊現代」2024年8月3日号より