検事総長に畝本直美氏、東京高検検事長に斎藤隆博氏(2024年6月28日『日本経済新聞』)

 
法務省は28日、検事総長に東京高検検事長の畝本直美氏を充てる人事を発表した。甲斐行夫検事総長は退官する。東京高検検事長斎藤隆次長検事次長検事に山元裕史東京地検検事正、名古屋高検検事長に菊池浩出入国在留管理庁長官をそれぞれ起用する。発令はいずれも7月9日付。

戦後33代目の検事総長で女性は初めて。検察官、弁護士、裁判官の「法曹三者」を巡っては4月に女性初の日本弁護士連合会会長に渕上玲子弁護士が就いた。最高裁のみ女性トップが出ていない。

畝本氏は1988年に任官。高知地検検事正、法務省保護局長などを経て2021年7月に女性初の検事長として広島高検検事長に着任した。23年1月から検察ナンバー2の東京高検検事長を務め、自民党派閥の政治資金規正法違反事件などを指揮した。

畝本直美氏=共同
畝本 直美氏(うねもと・なおみ=検事総長)85年(昭60年)中大法卒。88年検事任官。23年東京高検検事長。千葉県出身、61歳。
 
斎藤隆博氏=共同
斎藤 隆博氏(さいとう・たかひろ=東京高検検事長)85年(昭60年)中大法卒。89年検事任官。23年次長検事。長野県出身、61歳。
 
山元裕史氏=共同
山元 裕史氏(やまもと・ひろし=次長検事)88年(昭63年)一橋大法卒。90年検事任官。23年東京地検検事正。鹿児島県出身、60歳。
 
菊池浩氏=共同
菊池 浩氏(きくち・ひろし=名古屋高検検事長)88年(昭63年)東大法卒。90年検事任官。22年出入国在留管理庁長官。茨城県出身、60歳。
 
丸山秀治氏=共同
丸山 秀治氏(まるやま・ひではる=出入国在留管理庁長官)87年(昭62年)広島大法卒、法務省へ。23年出入国在留管理庁次長。広島県出身、59歳。
 
松本裕氏=共同
松本 裕氏(まつもと・ゆたか=福岡高検検事長)89年(平元年)阪大法卒。91年検事任官。23年最高検公安部長。兵庫県出身、59歳。
 
森本宏氏=共同
森本 宏氏(もりもと・ひろし=刑事局長)90年(平2年)名古屋大法卒。92年検事任官。23年最高検刑事部長。岐阜県出身、56歳。
 
杉浦直紀氏=共同
杉浦 直紀氏(すぎうら・なおき=人権擁護局長)89年(平元年)東北大法卒、法務省へ。23年仙台法務局長。静岡県出身、58歳。
 
小山定明氏=共同
小山 定明氏(こやま・さだあき=矯正局長)87年(昭62年)神戸大教育卒、法務省へ。22年官房審議官。長野県出身、59歳。