選択的夫婦別姓の早期実現を 経団連が自民賛成議員に提言手渡し(2024年6月21日『毎日新聞』)

 経団連は21日、選択的夫婦別姓制度の早期実現を求める提言を、自民党の制度賛成派の議員連盟浜田靖一会長に手渡した。提言などを受け、自民党は近く、選択的夫婦別姓について議論する党のワーキングチーム(WT)を再開させる。

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 経団連の魚谷雅彦ダイバーシティ推進委員長(資生堂会長)が、東京都内で開かれた「選択的夫婦別氏制度を早期に実現する議員連盟」の役員会の場で手渡した。浜田氏は「時代の要請をしっかりと受け止め実現していくことが、我々の大変重要な役割」と応じた。

 自民党内では、この「賛成派」議連と、保守系議員らが名を連ねる「反対派」議連が21年にそれぞれ発足している。21日に役員会に出席した賛成派議連のメンバーからは「この話は思想の話にしてしまうと結論が難しい。実務的に解決をしていくことが大事だ」「賛成派と反対派の両方の意見を表に出し、しっかり議論をしていくことが大事だ」などの声が上がった。

 自民党は近く、選択的夫婦別姓について議論する党のワーキングチーム(WT)を再開させる方向だ。このWTは石原伸晃元幹事長を座長として21年4月に初会合が開かれ、党内の賛成派と反対派の双方が参加したが、対立したまま数回の議論後に中断状態になっていた。関係者によると、今回のWTの座長には逢沢一郎党紀委員長を充てることで調整している。【町野幸】

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