「人生相談に乗るだけで報酬がもらえる」とうたい、副業サイトに登録した女性から現金をだまし取ったとして、サイトを運営していたグループが逮捕された事件で、グループの複数のメンバーが、サイトの利用者になりすまして「相談に乗ったら実際にもうかった」と書き込んでいたとみられることが、捜査関係者への取材でわかりました。
グループのリーダー格とみられる鈴木一樹容疑者(48)らは、共謀のうえ、去年7月、副業の求人サイトを装って「チャットで人生相談に乗るだけで報酬がもらえる」とうたい、都内に住む女性から、サイトの登録料などの名目で現金40万円をだまし取ったなどとして、11日に詐欺や窃盗の疑いで逮捕されました。
逮捕者は、
▽サイトの運営者や
▽相談の依頼者を装ってメッセージをやりとりをする「打ち子」
▽振り込ませた現金を引き出す「出し子」の
合わせて26人に上り、これまでの調べで、「打ち子」がサイトに登録した女性に対して架空の相談を持ちかけたうえで、「相談に乗ってくれたお礼に50万円を渡したい」などと伝えていたことがわかっています。
その後、サイトの運営側が、報酬を受け取るには有料の専用回線が必要だとして、現金を振り込ませていたということです。
さらに、グループの複数メンバーが利用者になりすまして、「相談に乗ったら実際にもうかった」とサイト内に書き込んでいたとみられることが、捜査関係者への取材でわかりました。
警視庁は、うその書き込みで信用させ、登録者数を増やしていたとみていて、少なくとも全国のおよそ8600人から19億円をだまし取ったとみて、グループの実態をさらに調べています。