今くるよさん(甘利慈撮影)
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弊社所属 今くるよ(いま・くるよ、本名・酒井スエ子、さかい・すえこ、年齢非公表)が5月27日(月)、膵がんのため、大阪市内の病院で逝去しました。通夜は5月30日(木)19時、葬儀告別式は5月31日(金)13時、大阪市北区天神橋4-6-42の公益社 天神橋会館で執り行われる予定です。
京都市出身。1970年に今喜多代に弟子入りし、その後、高校時代の同級生で同じソフトボール部だった今いくよ(2015年5月に逝去)と「今いくよ・くるよ」を結成。細身で濃いめのメークとつけまつげがトレードマークのいくよと、ふくよかな体系に派手な衣装のくるよがお互いのルックスやファッションなどをネタに、体を張った軽妙な掛け合いで人気を集めました。1980年代の漫才ブームにのって一世を風靡し、その後も女性漫才師のパイオニアとして、劇場やテレビ番組、CM、映画など多方面で活躍しました。
後輩たちに舞台衣装の靴やスーツをプレゼントしたり、食事をごちそうしたりと、後輩思いの一面もあり、お腹をポンとたたくしぐさや、両手を顔の前で交互に前後し「どやさ」という言葉は、くるよを慕う後輩たちがこぞってマネをし、くるよの代名詞的なギャグになりました。
1981年「上方お笑い大賞」金賞、1982年「花王名人大賞」最優秀新人賞、1984年「上方漫才大賞」大賞を受賞するなど、数々の賞を受賞。また、関西演芸界の発展と振興に貢献したとして、2023年に今いくよ・くるよで「第26回上方演芸の殿堂入り」を受賞しました。
近年は、いくよが亡くなった後、ユニットを組んだこともある中川家ら後輩の活躍を楽しみに過ごし、2022年4月、なんばグランド花月で開催された吉本興業創業110周年特別公演「伝説の一日」に出演したのが最後の舞台になりました。
皆様には、故人生前に賜りましたご厚誼に深く感謝しますとともに、謹んでお知らせ申し上げます。
なお、自宅住所、喪主は非公表とさせていただきます。通夜・葬儀告別式への一般の方のご参列およびメディアの方の取材は固く辞退させていただきます。
お別れ会の予定は現在のところありません。
女性漫才コンビの先駆け「今いくよ・くるよ」として活躍し、「どやさ」のギャグで知られた今くるよ(いまくるよ、本名・酒井スエ子=さかい・すえこ)さんが27日、膵がんのため死去した。年齢非公表。京都市出身。
高校卒業後の昭和45年に今喜多代に入門。その後、高校のソフトボール部の同級生だった故・いくよ(本名・里谷正子)さんとコンビを結成した。かっぷくの良いくるよさんと、細身のいくよさんとの掛け合いは全国的な人気を呼び、1980年代の漫才ブームを牽引した。
女性漫才師の今いくよさん死去 67歳(2015年5月28日『産経新聞』)
今いくよさん
人気女性漫才コンビ「今いくよ・くるよ」の今いくよ(いま・いくよ、本名・里谷正子=さとや・まさこ)さんが28日午後5時58分、胃がんのため大阪府内の病院で死去した。67歳。京都市出身。通夜、葬儀・告別式は近親者のみで行う。後日、お別れの会を開く。
高校の同級生でソフトボール部のチームメートだったくるよさんとコンビを結成し、昭和48年に初舞台。ふくよかな体形に派手な衣装のくるよさんと、細身で厚化粧がトレードマークのいくよさんが、互いの容姿やファッションに突っこむネタで人気者となり、昭和50年代半ばの漫才ブームの立役者となった。59年に上方漫才大賞、61年に上方お笑い大賞を受賞。
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【用語解説】胃がん
胃壁の最も内側にある粘膜内の細胞ががん化したもの。特殊な例に、胃壁の中を浸潤し、粘膜の表面にあまりあらわれない「スキルス胃がん」がある。代表的な症状は胃の痛み、不快感、胸焼け、吐き気、食欲不振など。他の病気と混同しやすく、また早い段階では自覚症状が出にくいため、早めの検査が重要。原因は喫煙や食生活などの生活習慣、ピロリ菌の持続感染など。禁煙や塩分のとり過ぎ防止、野菜、果物を多くとることが予防につながる。
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【プロフィル】今いくよ(いま・いくよ) 昭和22(1947)年12月3日生まれ、京都市出身。京都・明徳商高(現・京都明徳高)ソフトボール部で主将として全国準優勝に輝く。部のマネジャーで同級生だったくるよとともにOLを辞めて、45年に今喜多代に弟子入り。55(1980)年から始まった漫才ブームで、痩せて厚化粧のいくよと、ぽっちゃりのくるよが互いの体形やファッションをけなし合うネタで大ブレークした。くるよとは私生活でも仲が良く、ともに独身。