静岡知事に立民、国民推薦の鈴木康友氏 自民推薦候補破り初当選 岸田政権に打撃(2024年5月26日『産経新聞』)

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当選確実の報を受け、万歳で喜ぶ鈴木康友氏(左から3人目)=26日午後、静岡市(鴨川一也撮影)
 
川勝平太前知事の辞職に伴う静岡県知事選は26日投開票され、無所属新人で立憲民主、国民民主両党が推薦した元浜松市長の鈴木康友氏(66)が、無所属新人で自民党が推薦した元副知事の大村慎一氏(60)ら5人を破り、初当選を確実にした。自民は4月の衆院補欠選挙全敗に続き、与野党対決となった同知事選でも推薦候補が敗北。岸田文雄首相の政権運営に打撃となる。
衆院議員の鈴木氏は、県西部の要である浜松市長を4期16年務めた実績を強調し、支持を拡大。地域や党派を超えた「オール静岡」を前面に掲げ、自民のほか自主投票とした公明党の支持層への浸透にも注力した。
川勝氏が着工を認めなかったリニア中央新幹線静岡工区への対応をめぐっては「大井川の水資源確保と南アルプスの自然環境の保全の両立を図りながら推進する」と主張した。
大村氏は、副知事や総務官僚として培った行政経験をアピール。防災・危機管理の重視や「混乱する県政の立て直し」を訴えたが、自民派閥の政治資金パーティー収入不記載事件の逆風などが響き、及ばなかった。
諸派新人で政治団体代表の横山正文氏(56)、共産党新人で党県委員長の森大介氏(55)、ともに無所属新人で自営業の村上猛氏(73)、会社役員の浜中都己氏(62)は支持に広がりを欠いた。