伊藤詩織さん初監督のドキュメンタリー映画、10月に米で公開へ(2024年5月11日『共同通信』)

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伊藤詩織さん
 
 自らの性暴力被害を公表したジャーナリスト、伊藤詩織さん(34)が初監督を務めたドキュメンタリー映画「ブラック・ボックス・ダイアリーズ」が10月に米国で劇場公開されると芸能誌バラエティーが9日報じた。動画配信サービスでも配信される。
 自身の被害に関する捜査を取り上げた同作は、今年のサンダンス映画祭など米国の映画祭では既に上映されている。バラエティーによると、放送局MTVが米国での権利を取得。10月にニューヨークを皮切りに劇場公開を始め、年内に動画配信サービスのパラマウントプラスでも視聴できるようになるという。

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Black Box Diaries
製作
DIRECTOR
伊藤詩織
映像ジャーナリストの伊藤詩織による初監督映画『Black BoxDiaries(原題)』が完成しました。
自身が被害にあった性的暴行への勇気ある調査に乗り出していくその姿を自ら記録した、これまでにない形のドキュメンタリー映画です。
本映画の製作は、2017年、伊藤詩織が元テレビ局員の記者からの暴行被害を訴えた記者会見の直後に遡ります。実に6年もの製作期間を併走したのは、『新聞記者』(19)や『月』(23)を手掛けたスターサンズ。イギリス、そしてアメリカとの国際共同製作として完成した本作は、この度、2024年1月にアメリカで開催される第41回サンダンス映画祭の国際長編ドキュメンタリーコンペティション部門への正式出品も決定しています。
最も権威のある映画祭の1つであるサンダンス映画祭は、アメリカ最大のインディペンデント映画祭。
過去には、『セッション』(14) 『ミナリ』(21)『コーダ あいのうた』(22)などアカデミー賞を多数受賞した作品が出品されています。
【監督プロフィール】
伊藤詩織(SHIORI ITO)
1989年生まれ。映像ジャーナリスト。BBCアルジャジーラエコノミストなど、主に海外メディアで映像ニュースやドキュメンタリーを発信している。2020年米TIME誌の世界で最も影響力のある100人に選出される。
性暴力被害についてのノンフィクション『Black Box』(文藝春秋社)は本屋大賞ノンフィクション部門にノミネートされる。第7回自由報道協会賞では大賞を受賞し、9ヶ国語/地域で翻訳される。2019年ニューズウィーク日本版の「世界が尊敬する日本人100」に選ばれる。
【クレジット】
タイトル:『Black Box Diaries(原題)』
監督:伊藤詩織
製作代表:スターサンズ
製作国:英国・米国・日本共同製作