大日本印刷(DNP)は23日、窓口業務などでの対話の音声をリアルタイムで文字に変換し、目立たせたい単語をフォントで強調して透明スクリーンに表示する「DNP対話支援システム」を同日発売したと発表した。聴覚障がい者や高齢者など、音声を聞き取ることが困難な人や訪日外国人との円滑なコミュニケーションを支援する。価格は利用環境や設置数などに応じて見積もる。関連サービスも含め、2028年度までに10億円の売り上げを目指す。
DNP対話支援システムは、感情や話題に合わせたフォントに自動で切り替える「DNP感情表現フォントシステム」と、会話をリアルタイムで文字化・翻訳するアイシンの音声認識システム「YYSystem(ワイワイシステム)」を連携して開発した。透明スクリーンに文字を表示することで、対面接客時に相手の表情を見ながら自然に対話できる。また、指向性マイクによって周囲の雑音の影響を軽減し、対話音声を収音しやすくする。
現在、JR九州の小倉駅に試験的に導入しており、5月末まで利用予定。5ー6月にはJR東日本の一ノ関駅に試験導入する見通し。