21日に投開票された東京都目黒区長選では、小池百合子・東京都知事が支援した候補が敗れた。衆院東京15区補欠選挙でも小池氏の支援候補が劣勢で、小池氏の動向を注視する自民党からは、影響力の陰りを指摘する声が出ている。
区長選では小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」の推薦候補に、政党から支援を受けない現職が勝利した。八王子市長選、江東区長選など、小池氏が支援した都内首長選での連勝がストップした。
読売新聞社の衆院15区補選の情勢調査でも、小池氏が推す候補は出遅れている。小池氏は応援演説などに注力しているが、小池氏支持層でも支持は1割にとどまっており、浸透していない。自民幹部は「神通力が弱っている。補選を落とせば国政復帰や都知事3選のプランにも影響が出る」と語る。
もっとも、目黒区長選では、自民推薦候補は、小池氏が支援した候補や立憲民主党推薦の候補よりも下位に沈んだ。党内には「小池氏の心配をしている場合ではない」との意見もある。