「100年たったら終わりでない」 熊谷市に朝鮮人追悼式の継続要望(2024年4月20日)

「100年たったら終わりでない」 熊谷市朝鮮人追悼式の継続要望

【隈元浩彦】

 

朝鮮人犠牲「正しく語り継ぐ」 大震災98年 熊谷市、2年ぶり追悼 

関東大震災朝鮮人虐殺追悼式について(熊谷市)

 更新日:2023年11月24日

メールの内容

関東大震災時の朝鮮人虐殺について、日本人として大変恥ずかしく、二度とこのような事件を起こしてはならないと思っています。今年も、9月1日の慰霊祭(追悼式)に参加したいと思いましたが、関係者のみということで参列できず残念でしたが、大原墓地の供養塔にはお参りをしてきました。
来年以降は、以前のように一般市民も参加できるようにしていただきたいと思います。また、本年の市長の式辞を読ませていただきたいと思いますので、メールでお送りください。よろしくお願いします。

回答(令和5年10月17日)

 いただきました「市長へのメール」にお答えいたします。

 関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式の来年度以降の実施方針は、現時点で決定しておりません。
 関東大震災発生から100年が経過しますが、当時の混乱の中、いわれなき流言飛語により尊い命を奪われた朝鮮人の方々を悼むとともに、将来にわたり、国際社会における親善、友好関係を積極的に推進し、人間相互の尊重と理解を深めていくためにも、今後の追悼の在りかたについては、市民の皆様にとってどのような形が適切なのか、関係団体と協議しながら決定してまいりたいと考えております。
 なお、今年の「追悼のことば」は、以下のとおりです。

 「本日ここに、関東大震災朝鮮人犠牲者の追悼式を挙行するにあたり、犠牲者の御霊に謹んで哀悼の誠を捧げます。
 関東大震災は、百年前の本日、何の前触れもなく突然発生し、東京を中心に街は壊滅状態となるなど、我が国の歴史に残る未曾有の被害を関東地方にもたらしました。
 こうした中で災害の渦中に巻き込まれ、混乱に乗じて伝えられたいわれのない流言を信じた心ない人たちによって、罪のない朝鮮人の方々が本市においても犠牲となられたことは、誠に悲惨であり、残念であります。
 この悲しい歴史を後世に正しく語り継ぐとともに、御霊に心からの弔意を捧げ、再び過ちを犯さぬことをお誓い申し上げます。
 私たちは、こうした痛ましい出来事を教訓として、人権尊重や国際協調を大きな柱とした憲法の精神に則り、アジア地域をはじめ世界中の人々との友好と親善を深め、世界の恒久平和の実現に向けて努力をいたす決意を新たにするものであります。
 ここに、犠牲になられた方々の御冥福を心からお祈りいたしますとともに、併せて犠牲者同胞の皆様をはじめ御参列の皆様方の御健勝と御多幸を祈念いたしまして追悼のことばといたします。」

 

関連記事】