十数秒の横揺れ、地鳴り 道路に水、建物ガラス割れ(2024年4月17日『東京新聞』)

 
 気象庁の庁舎=東京都港区虎ノ門

 気象庁の庁舎=東京都港区虎ノ門

 「ゴー」という地鳴りとともに十数秒の大きな横揺れが突然襲った。17日夜に愛媛、高知両県で震度6弱を観測した地震。「いきなりぐらぐらきた」。家は音を立ててきしみ、ガラスが割れた建物も。道路では破裂したとみられる水道管から水がしみ出していた。役場の職員は直後から被害の確認作業に追われた。
 震度6弱を記録した愛媛県愛南町の自宅で就寝中だった愛南漁協の立花弘樹組合長(60)は突然の地鳴りで飛び起きた。横揺れが十数秒続き、木造2階建てがミシミシときしんだ。「漁協の施設が影響を受けていないか心配だ」と話した。
 町では地震直後から役場の全職員に緊急招集がかけられた。町の女性職員(46)によると、揺れは約10秒間続いた。役場庁舎に登庁したが、壁の損傷などはなかったという。宿直担当者は「最初にぐらぐらと、次に大きな揺れがどどどどときた」と状況を振り返った。
 同じく震度6弱を観測した高知県宿毛市で飲食店を経営する男性(37)は運転中に揺れを感じた。市内では古い建物の窓ガラスが割れていて、電線が垂れているところもあった。「久しぶりの大きな地震で驚いている」と話した。
 市役所職員は地震の対応のため役所に向かう途中、道路に水がしみ出ているのを目撃。「水道管が破裂したのではないか」と語った。