大阪・関西万博の開幕までまもなく1年となるのを前に、会場のシンボルと位置づけられている木造建築物の「大屋根リング」の建設現場が8日、報道陣向けに公開されました。実施主体の博覧会協会の幹部は、全体の8割程度が完成し、工事が順調に進んでいることを強調しました。
来年4月13日に開幕する大阪・関西万博の「大屋根リング」は、1周およそ2キロ、高さは最大20メートルで、完成すれば世界最大級の木造建築物となり、会場のコンセプトの「多様でありながら、ひとつ」を表現するシンボルとして建設されています。
8日は、「大屋根リング」の建設現場が公開され、博覧会協会の幹部がこれまでに全体の8割程度が完成し、ことし9月下旬にはリング型につながることなどを説明したうえで、工事が順調に進んでいることを強調していました。
屋上には幅およそ8メートルの歩道が設けられ、来場者が会場全体を眺めながら散策できるようになるということです。
「大屋根リング」をめぐっては、344億円の建設費について「高額すぎる」といった声もあがっているほか、万博閉幕後の活用方法などの課題が出てきています。
博覧会協会の高科淳 副事務総長は「世界では対立や分断がある中でも、つながっているということをこのリングで発信したい。閉幕後のリングの活用案についても検討していきたい」と話していました。