共産党の中央委員会総会で発言する田村智子委員長=6日午前、東京都渋谷区(春名中撮影)

共産党の田村智子委員長は6日の第2回中央委員会総会(2中総)で、遠くない将来の衆院解散・総選挙を見据えて党躍進への意欲を重ねて示した。とはいえ、1月の党大会で打ち出した野党共闘の「再構築」が前進する兆しはうかがえない。平成28年の参院選以降続いてきた共闘路線は岐路に立たされている。

「総選挙で躍進する歴史的チャンスだ。大攻勢をかけていく!」

田村氏は2中総での幹部会報告で、派閥パーティー収入不記載事件に伴う自民党への逆風などを念頭に熱弁をふるった。

ただ、掛け声の勇ましさとは裏腹に、党大会決議で「大義ある選択」と位置づけた野党共闘をめぐっては、明るい材料が極めて乏しい。共闘の相手と見定める立憲民主党の視線が、共産ではなく国民民主党日本維新の会に向いているからだ。

国民民主や維新が共産との選挙協力を否定する立場を鮮明にしていることから、立民にとっては「今は共産に近づくタイミングではない」(中堅)という環境にある。

国民民主の榛葉賀津也幹事長は5日の記者会見で、衆院東京15区補欠選挙(16日告示、28日投開票)をめぐり、立民公認候補が共産の応援を受けた場合、共闘は「できるわけない」と言い切った。その上で「政権を狙う立民が共産と組んで国政選挙をやることはないと思う」とくぎを刺し、「共産切り」を強く迫った。

立民、国民民主両党の連携を後押しする連合も、共産とは「水と油」の関係にある。両党が接近を図れば図るほど、共産が思い描く共闘の実現は遠のくというわけだ。

もっとも、共闘路線に踏み出して以降、国政選挙での共産の比例代表得票数は減少傾向にある。共闘着手前の26年衆院選が約606万だったのに対し、28年参院選は約601万、29年衆院選は約440万と推移し、令和4年参院選では約361万にまで落ち込んだ。

もちろん、党員数減少などに伴う集票力低下の影響もあるとみられるが、共闘路線が党勢退潮の一因になっている可能性は否定できない。

選挙区の候補を取り下げて他党に譲ってきた戦略が、比例の得票減を招いているとの懸念は共産内にも根強い。3年の衆院選で関東地方の候補者調整に携わった関係者は「選挙区で譲り続ける限り、比例得票は先細りする一方だ」と指摘する。

党大会決議には、共闘再構築に加え、衆院選比例で躍進を図る方針も掲げられたが、そもそも2つの目標は矛盾を抱えている。(松本学)

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