都議補選告示「衆院選の前哨戦」に各党注力、自民は逆風を警戒…立・共は共闘へ布石(2024年6月28日)
与野党は、28日に告示された東京都議補欠選挙(7月7日投開票)を次期衆院選の行方を占う指標とみて注力する。自民党は党幹部らが応援に入るが、「政治とカネ」の問題を巡る逆風から、党派色を薄めたい事情も抱える。立憲民主、共産両党は選挙区をすみ分け、衆院選での「共闘」の布石としたい考えだ。
無党派層が多い東京は直近の民意を反映しやすいとされる。9選挙区に及ぶ今回の補選は「衆院選の先行指標」(自民ベテラン)とみなされている。28日午後には、自民の小渕優子選挙対策委員長が足立区に入る予定だ。
補選の選挙区には、派閥の政治資金規正法違反事件を巡り、自民で処分された安倍派の萩生田光一・前政調会長と下村博文・元文部科学相の地元が含まれ、逆風が直撃する可能性もある。萩生田氏は28日午前、八王子市で演説し、「逆風の原因を私が作ってしまった」と陳謝した。ある自民陣営幹部は「批判を浴びかねない街頭演説は控え、ミニ集会などで支持層を固めたい」と語る。