日比野弘

■4月4日 1918(大正7)年創部の早大ラグビー部に女子部が創設された。同部の公式サイトは『女子始動』と大書し、7人制と15人制で日本代表経験を持つヘッドコーチの横尾千里さん(31)と1期生となる部員4人も顔写真で紹介。創部の理念として「グローバルリーダーの育成にも貢献できるものと考えております」とうたった。 

 7人制からスタートするにしてもまずは部員獲得からで、経験を問わず「設立メンバーとなる部員、およびサポートスタッフを募集」と呼びかけている。練習は早大の本拠地上井草グラウンドや所沢キャンパスを使って「基本的には週6日」というから、当然ながら厳しそうだ。 

 早大の女子部は通算8年監督を務めた早大を3度の大学日本一に導いた名将、故日比野弘氏の考えでもあった。その著書『早稲田ラグビー 誇りをかけて』で部の100年構想の一つとして「女子部を創部し早慶戦早明戦の前座試合他、7人制を含め女子ラグビー発展の中核に」と説いている。 

 女子ラグビーの国内競技人口は5105人でチーム数は75。東京五輪の7人制実施で10年前から倍増したが、大学は日体大、立正大などごく少数。日本協会理事で女子部門の統括責任者、香川あかね氏は「大学の受け皿が少なく高校で辞めてしまう人も多い。早大の創部で慶大や明大も追随し、女子ラグビーのブランドとして目指す選手が増えれば女子の発展につながる」と期待する。