4月1日はエープリルフール。近年は企業もこぞってユーモアを交えた「ネタ」をSNS(ネット交流サービス)などで発表するのが恒例となっているが、なかには実際に商品化する「うそから出たまこと」もある。
【写真】商品化された「川崎フロンたれ」
焼き肉のタレでおなじみのエバラ食品工業(横浜市)は2023年、エープリルフールで話題になった架空のタレを商品化した。
きっかけは、ユニホームスポンサーを務めるサッカーJ1川崎フロンターレが、エープリルフールに企画したX(ツイッター)への投稿だ。同クラブの小林悠選手が店主の焼き肉店が開店すると発表するとともに、チーム名の「フロンターレ」にかけた焼き肉のタレ「黄金の味 中辛 川崎フロンたれ」を紹介した。
Xに「面白い」「実際に販売してほしい」などの声が寄せられたことから、同年11月に試合会場やオンライン上で数量限定で販売した。第2弾の予定はないが、同社は「また皆さんに楽しんでもらえる企画ができたらいい」と話している
。 ほかにも、話題になったTVアニメ「推しの子」の公式アカウントが23年のエープリルフールに、アニメに登場するキャラクター・有馬かなが「重曹イメージガール就任へ」とXに投稿して、話題になった。有馬は作中で「10秒で泣ける元天才子役」であるところを「重曹をなめる元天才子役」と言い間違えられる場面があり、ファンから「重曹ちゃん」との愛称で親しまれていることにちなんだ。
その流れに乗る形で、洗剤メーカーのカネヨ石鹸(せっけん)(東京都荒川区)は同年7月、有馬をパッケージに採用したコラボ商品の洗剤「重曹ちゃん」を発売。容器には「掃除用だから舐(な)めないでね!」と注意書きも添えられ、ウイットも利かせた。色違いの商品も同12月に発売しており、大手通販サイトで購入できる。
今年のエープリルフールにも商品化の「ネタ」があるかもしれない。【嶋田夕子】点