同大の阿部雅紀教授(腎臓高血圧内分泌内科)によると、3人は昨年12月から今年2月、尿の泡立ちや濁りの異常を感じるなどして受診した。2人は50歳代、1人は70歳代で、腎機能が低下していた。
入院後の検査で、3人は薬剤などが原因で起こることが多い「尿細管間質性腎炎」を起こしていることがわかった。持病や常用薬はなかったが、いずれも昨年の春頃からこのサプリメントの摂取を続けていた。1人は腎機能がかなり悪化しており、放置していれば透析治療などが必要になるおそれがあった。
同病院は同じような症例が3例続いたため、2月1日に同社の問い合わせ窓口に連絡した。同月22日に同社担当者が事情を聞きたいと同病院を訪れたため、経緯や病状、検査結果などを説明したという。
3人は薬物治療を受け、腎機能は回復に向かっている。半年から1年ほど通院する必要があるという。
阿部教授は、「メーカーはしっかり原因究明をしてほしい。腎臓は悪化するまで症状を自覚しにくいので、心配があれば医療機関を受診してほしい」と話している。