森喜朗・元首相への聴取を検討、岸田首相が表明…「関係者の中に森氏も入ると認識」(2024年3月15日『読売新聞』)

政治資金問題

 

 岸田首相(自民党総裁)は15日の参院予算委員会で、自民派閥の政治資金規正法違反事件を巡り、安倍派に強い影響力を持つ森喜朗・元首相を含め関係者への聴取を検討する考えを示した。

参院予算委員会で答弁する岸田首相(15日、国会で)=川口正峰撮影
参院予算委員会で答弁する岸田首相(15日、国会で)=川口正峰撮影

 森氏は安倍派の前身である森派で会長を務めた。首相は、「来週の政治倫理審査会の弁明も踏まえ、党としてさらなる関係者の聴取を行うかを判断していく」と述べた上で、「関係者の中に森氏も入る(含まれる)と認識している」と明言した。18日には同派事務総長経験者の下村博文・元文部科学相が出席し、衆院政治倫理審査会が開かれる。

[ 首相は14日の参院政倫審について、「疑念が残るならば、引き続き説明責任を尽くしていかなければならない」と強調し、安倍派元幹部らに丁寧な説明を行うよう求めた。「説明責任が尽くされたかどうかは国民が判断する」とも語った。

 同党和歌山県連が主催した青年局関係の会合後の懇親会に露出度の高い衣装を着た女性ダンサーが招かれた問題に関し、首相は「今回のパーティーは極めて不適切で誠に遺憾だ」と陳謝した。処分の必要性を問われると、「実態を把握した上で判断していく」と述べた。