自民党和歌山県連主催の党の懇親会で露出の多いダンサーが招かれていた問題で、企画した川畑哲哉県議は県連青年局長の職を解かれ、11日には離党届が受理された。川畑県議は「多様性がテーマだった」としたが批判が高まり、責任問題に発展した。
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県連関係者によると、懇親会は昨年11月に和歌山市内で開かれた青年局近畿ブロック会議後に5人の女性ダンサーを招いて開催。県議や市議、党関係者ら計50人が出席し、紙幣のチップを口移しでダンサーに渡すなどした参加者もいたという。
川畑県議は11日、記者団の取材に、ダンサーを呼んだ理由について、「近畿ブロック会議などを通じて、和歌山県が移民県であることを紹介するなど多様性をテーマに掲げた。多様性にはいろいろな生き方、暮らし方が含まれており、世界で活躍しているダンサーを招待した」と釈明した。
一方で、当日ダンサーに渡す1000円のチップを自ら用意したことを明らかにし、「口移しの行為になったのは想定外。全国から批判の声をいただき、自民党関係者にもご迷惑をかけた。青年局長の辞職だけでは足らないと考え、離党届を出した」と話した。県議の辞職は否定した。
一方、開催費用について、県連の湯峯理之事務局長は「近畿ブロック会議の開催費120万円には自民党本部からの助成金も含まれているが、ダンサーが登場した懇親会には公費は使っていない」と説明した。【加藤敦久】