ここにきて「銀座3兄弟」が足かせに…岸田首相は51人「裏金議員」の処分問題に頭を抱えている(2024年3月5日)

迷走する自民党

無為無策の岸田首相

 とはいえ「銀座3兄弟」の時も、3人の国会議員は離党を表明している。ところが、「それだけでは不十分」と党は離党勧告の処分を下したのだ。

「『銀座3兄弟』と『裏金立件3兄弟』の処分を比較すると、全く整合性が取れません。『銀座3兄弟』を前例とするなら、大野、谷川両氏にも党として処分を下すべきでしょう。一方、SNSでは『推定無罪の原則を適用するなら、むしろ池田容疑者に処分を下したことがおかしい』と、行き当たりばったりの自民党の処分方針を揶揄する投稿もありました。確かに3人に処分を下すか、3人とも処分を下さないか、理論的にはそのどちらかしかないはずなのです」(同・ベテラン記者)

 FNNプライムオンラインは2月19日、「【速報】自民党が“裏金”議員51人全員に政倫審での説明促す方針固める 今夜以降出席の意思確認へ」との記事を配信した。

 本来なら、この51人にも党として処分を下す必要がある。ところが、自民党総裁である岸田首相を筆頭に幹部の弱腰が目立ち、手をこまねいている印象なのだ。

及び腰の茂木幹事長

「51人の処分をどうするのか、岸田首相は頭を抱えているだけで、何の方針も打ち出せていません。3月1日の政倫審での答弁も、『しかるべきタイミングで、党としても判断していきたい』と述べるに留まりました。確かに処分を下す必要は認めているようです。とはいえ、これまでの“肌感覚”で言えば、51人について裏金金額の多寡など内容を精査し、悪質性が高いなら3番目の『党員資格停止』、それほどでもないなら4番目の『選挙における非公認』を適用するのが妥当なところ、と判断している自民党の国会議員が多いですね」(同・ベテラン記者)

 ところが、自民党にとって困ったことに、「銀座3兄弟」については突出して厳しい処分を下してしまった。

「今になって自民党の幹部は、銀座3兄弟に対して離党勧告を突きつけたことを後悔している有り様です。51人もの議員を切り捨てることになれば、党の運営が大混乱に陥ってしまいます。党幹部にとっては『銀座3兄弟に対する処分を前例にすることだけは勘弁してほしい』が本音で、そのために茂木幹事長が火消しに必死なのです」(同・ベテラン記者)

 スポニチアネックスは1月26日、「安倍派幹部は『銀座3兄弟』と『どちらが悪質か』 離党か辞職か自民厳重処分検討」との記事を配信した。

 記事によると、党内には「少なくとも安倍派の中堅幹部には、離党や議員辞職を求めるべきではないのか」という意見があるという。だが、茂木幹事長も岸田首相も及び腰だと指摘した。

「銀座の処分が重すぎた」

納得しない国民

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