天皇陛下 64歳の誕生日祝う一般参賀(2024年2月23日『NHKニュース』)

天皇誕生日の23日、皇居で、天皇陛下の64歳の誕生日を祝う一般参賀が行われました。

23日の東京は雨が降っていますが、午前9時半に皇居の正門が開くと、待っていたおよそ6000人が二重橋を渡って宮殿の前に向かいました。

天皇陛下は、午前中3回、皇后さまと長女の愛子さま、それに秋篠宮ご夫妻とご夫妻の次女の佳子さまと皇居・宮殿のベランダに立ち、集まった人たちに手を振ってこたえられました。
天皇陛下は、「冷たい雨が降る厳しい寒さの中、誕生日にこのように来ていただき皆さんから祝っていただくことを誠にありがたく思います」としたうえで、能登半島地震の犠牲者の遺族や被災した人たちへのお見舞いのことばを述べられました。
そして、「この冬も大雪や厳しい寒さで苦労された方も多いことと思います。皆さん一人ひとりにとって穏やかな春となるよう祈っております」と話されました。
即位後初めての一般参賀となった去年の天皇誕生日一般参賀は、新型コロナウイルスの感染対策のため事前の抽せんで参観者を絞って行われましたが、今回は抽せんをせずに行われました。
午後は、宮内庁庁舎前に記帳所が設けられ、午後3時半まで記帳のための入場を受け付けます。

一般参賀に訪れた人たちは

茨城県取手市から夫とともに訪れた60代の会社員の女性は、「新年一般参賀能登半島地震で取りやめになってしまったので、今回こそ参加したいと思い始発電車に乗って来ました。寒さと雨で皆さん大変だと思いますが、天皇陛下のおことばを楽しみにしています」と話していました。

札幌市から来た社会人1年目の20代の男性は、「きのう仕事を終えてから飛行機に乗って来ました。あいにくの天気ですが、なんとかふんばって待とうと思います」と話していました。

また、埼玉県朝霞市の40代の会社員の男性は、「初めて一般参賀に来ました。天皇陛下の誕生日に生の声を聞いて、元気になりたいです」と話していました。

千葉県茂原市から来た60代の会社員の男性は、「待っている間は寒かったですが、天皇陛下のおことばを聞いて気持ちが安らかになりました。天皇陛下が被災地のことを心配されていたので、自分も石川県に協力したいと思いました」と話していました。

愛媛県四国中央市の60代の会社員の女性は、「天皇陛下がおことばの中で、能登半島地震について触れて皆さん健やかにと話されていて感動しました」と話していました。

また、23日未明に岐阜県高山市を出て車で来たという30代のパート従業員の女性は「年に1度の天皇誕生日に家族で参賀に来られてよかったです。これまではテレビで天皇陛下のお姿を拝見するだけだったので、生でおことばを聞けてよかったです」と話していました。