立憲民主党新代表に野田佳彦元首相 「本気で政権を取りに行く覚悟」 枝野幸男氏との決選投票を制す(2024年9月23日『東京新聞』)

 
立憲民主党代表選は23日午後、東京都内で開かれた臨時党大会で投開票が行われ、野田佳彦元首相(67)=衆院千葉4区、9期=が新代表に選出された。野田氏は「本気で政権を取りに行く覚悟だ。戦いはもう今日から始まる」とあいさつ。「今日からノーサイドだ。挙党態勢で政権を取りに行こう」と団結を呼びかけた。
決選投票を前に演説する野田佳彦氏=9月23日、東京都内で(平野皓士朗撮影)

決選投票を前に演説する野田佳彦氏=9月23日、東京都内で(平野皓士朗撮影)

泉健太代表(50)=衆院京都3区、8期=の任期満了に伴う今回の代表選には、野田氏、枝野幸男前代表=衆院埼玉5区、10期=、泉氏、吉田晴美衆院議員(52)=衆院東京8区、1期=の4人が立候補し、野党連携のあり方や経済政策、外交・安全保障、原発などのエネルギー政策などで論戦を交わした。
新代表に選出され、一礼する野田佳彦氏=9月23日、東京都内で(平野皓士朗撮影)

新代表に選出され、一礼する野田佳彦氏=9月23日、東京都内で(平野皓士朗撮影)

自民党派閥の裏金事件や世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を巡る問題の発覚後、初めての代表選ともなった。退陣表明した岸田文雄首相の後継を事実上選出する自民党総裁選(9月27日投開票)も並行して行われており、野田新代表には、野党第1党の党首として次の首相と対峙して政権交代への道筋を描くリーダーシップも求められる。
首相経験者が野党第1党の党首になるのは、野田佳彦政権時代の2012年9月に野党・自民党の総裁に就いた安倍晋三氏以来となる。

◆1回目、「国会議員票」は泉氏が枝野氏を上回る

1回目の投開票では4人の候補者のいずれも過半数に達せず、1位の野田氏、2位の枝野氏による決選投票に持ち込まれた。
1回目の投票は、国会議員・国政選挙公認候補予定者票、地方議員票、党員・協力党員票を合わせた計738ポイント(過半数は370ポイント)で争われた。地方議員票と党員・協力党員票は野田氏が139ポイントでトップ、次いで枝野氏の123ポイント、泉氏の59ポイント、吉田氏の49ポイント。国会議員・国政選挙公認候補予定者票は野田氏128ポイント、泉氏84ポイント、枝野氏83ポイント、吉田氏73ポイントの順で、合計では野田氏267ポイント、枝野氏206ポイント、泉氏143ポイント、吉田氏122ポイントだった。
決選投票は、国会議員・国政選挙公認候補予定者票と都道府県連票を合わせた412ポイントで争われ、野田氏が232ポイント、枝野氏が180ポイントだった。