18歳 小田凱人 激闘制し史上最年少で金メダル獲得、国枝慎吾に続き日本男子史上2人目の偉業<パラ・車いすテニス>(2024年9月8日『tennis365.net』)

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史上最年少での金メダルを獲得した小田凱人[写真/ゲッティイメージズ]
パリパラリンピック(フランス/パリ、レッドクレー)の車いすテニスは日本時間8日(現地7日)、男子シングルス決勝が行われ、第2シードの小田凱人が第1シードのA・ヒューエット(イギリス)を6-2, 4-6, 7-5のフルセットで破り、同種目史上最年少で金メダルを獲得した。なお、日本勢が同種目で金メダルを獲得するのは国枝慎吾に続き史上2人目の偉業となった。
 
両者は過去15度顔を合わせており、対戦成績はヒューエットから8勝7敗。直近の対戦は今年6月のフレンチ リビエラ オープン(フランス/ビオット、レッドクレー、ITFスーパーシリーズ)決勝で、この時は小田が7-5, 6-3で勝利した。
世界ランク2位で18歳の小田はパラリンピック初出場。18歳にしてすでに四大大会で4勝を挙げており、昨年には史上最年少での世界ランク1位を記録した。パリパラリンピックと同会場で行われている全仏オープンでは昨年と今年で2連覇を達成しており、金メダルの有力候補として今大会に臨んだ。
初戦となる2回戦で世界ランク26位のB・バートラム(イギリス)、3回戦で同19位のD・ロドリゲス(ブラジル)、準々決勝で第6シードのT・エフべリンク(オランダ)、準決勝で第4シードのG・フェルナンデス(アルゼンチン)を下し決勝に駒を進めた。
この日の第1セット、攻撃的なプレーを展開する小田は第1ゲームから4ゲームを連取。第5ゲームで1度ブレークを返されるも第6ゲームで3度目のブレークに成功し先行する。
続く第2セット、開始から小田がブレークチャンスを掴むもブレークを奪えず。ゲームカウント4-4で迎えた第9ゲームでヒューエットにブレークを許し、1セットオールに追いつかれる。
迎えたファイナルセット、ギアを上げたヒューエットに第1ゲームで先にブレークを許した小田は直後の第2ゲームですぐさまブレークバック。しかし、第3ゲームで2度目のブレークを奪われゲームカウント3-5とリードされる。
崖っぷちに立たされた小田はヒューエットのサービング・フォー・ザ・マッチとなった第10ゲームで再びブレークバックに成功し土壇場でゲームカウント5-5に追いつく。そして第12ゲームでブレークを奪い、2時間半を超える激闘を制して国枝に続き同種目では日本男子史上2人目の金メダル獲得を決めた。
なお、小田は三木拓也とペアを組み第2シードとして出場したダブルスでも決勝進出。6日に行われた決勝戦では第1シードのヒューエット/ G・リード(イギリス)ペアに2-6, 1-6のストレートで敗れ金メダル獲得とはならなかったものの銀メダルを獲得している。