兵庫県総務部長を交代 文書問題担当「重責困難」(2024年8月16日『共同通信』)

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兵庫県の斎藤元彦知事
 兵庫県は16日、斎藤元彦知事の疑惑告発文書を配布した元県幹部への内部調査などを管轄してきた井ノ本知明総務部長を19日付で異動させ、総務部付の部長級とする人事を発表した。井ノ本氏は体調不良を訴え療養しており「重責である現役職の職務を遂行することが心身ともに困難」として7月に異動を願い出たという。
 文書問題ではこれまでに副知事が県政混乱の引責で辞職したほか、体調不良を訴えた理事も降格になるなど、斎藤氏の側近が相次ぎ離脱する事態になっていた。県は19日付の人事で、空席となっていた理事に稲木宏光財務部長、新たな総務部長に有田一成秘書広報室長を充てる。

兵庫県知事のSNS発信が途絶 文書問題後、防災情報も投稿せず(2024年8月16日『共同通信』)
 
 斎藤元彦兵庫県知事の交流サイト(SNS)の更新が1カ月以上途絶えている。県の取り組みを発信するツールとして活用してきたが、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が出た8日も投稿はなかった。自身の疑惑告発文書を巡り批判にさらされる中で言動に慎重を期したとみられ、識者からは「黙って下を向くのは政治家として不適格」と厳しい声が上がる。
 斎藤氏は2021年の知事就任前後にX(旧ツイッター)とインスタグラムのアカウントを作成し、フォロワーは今月16日時点で計約3万5千人。県内で被害が出た昨年8月の台風7号や今年1月の能登半島地震では防災情報をタイムリーに投稿し注意を呼びかけた。
 Xでは毎月数十件の投稿をしてきたが、7月6日に県内行事に触れた「兵庫県広報」をリポスト(転載)したのを最後に途絶えた。インスタも同じ行事について投稿後、更新していない。
 懲戒処分を受けた元県幹部が同月7日に亡くなり、その後副知事が辞表を出す異常事態に発展。投稿が止まったのは、斎藤氏の責任を問う声が一気に高まった時期と重なる。

兵庫・斎藤知事 病気休職中の“側近”の総務部長を『交代』方針を固める 16日午後にも発表(2024年8月16日『読売テレビニュース』)
 
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 兵庫県の斎藤元彦知事は、病気療養中の井ノ本知明総務部長を交代させる人事を固めた方針を決めたことが関係者への取材で分かりました。16日午後にも正式に発表される見通しです。
 井ノ本総務部長は斎藤知事の“側近”の1人で、パワハラ疑惑などを告発した元幹部職員を内部調査した人事課を所管していましたが、7月30日から体調不良を理由に休職しています。
 斎藤知事は2日、井ノ本総務部長の休職について「体調不良ということですので、体調の回復をしていただきたい」と話した上で「心配をかけていることは、職員や県民の皆様にもお詫び申し上げたい。県政を前に進めていくために日々の業務について、組織としてしっかりとやっていきたい」と語っていました。
 斎藤知事の周囲をめぐっては、告発した元幹部職員が死亡した5日後に片山安孝副知事(当時)が辞職を表明したのに続き、知事肝いりの「若者・Z世代応援等調整」を担当していた小橋浩一理事(当時)が、体調不良を理由に降格を申し出て部長職に退いていました。