広瀬氏は公設第1秘書である男性の妻を公設第2秘書として届け出ていましたが、妻には勤務実態がなく、国から給与およそ400万円をだまし取った疑いがもたれています。
また、関係者への取材で、広瀬氏が東京地検特捜部の任意の事情聴取に公設第2秘書の勤務実態がなかったと認めていることがわかっています。
特捜部はすでに広瀬議員の関係先への家宅捜索や事務所関係者への任意の事情聴取を進めていて、事件の全容解明を進めているものとみられます。
辞職に伴い広瀬氏は「秘書給与から資金提供を受けたことは事実であり、軽率な行為であったことを反省しております。支援者の皆様、国民の皆様に対して心よりお詫び申し上げます」などとコメントを発表しました。
公設秘書の給与を国からだまし取っていた疑いで、事務所などが捜索を受けた広瀬めぐみ参議院議員は15日、議員を辞職しました。
広瀬めぐみ参議院議員(58)はおととしから去年にかけて公設第二秘書として届け出ていた女性には勤務実態がなく、国から給与をだまし取っていた疑いがあるとして先月、東京地検特捜部から、事務所などの捜索を受け、自民党を離党しました。
その後、外国人男性と不倫関係にあることなどが報じられことし3月には不倫関係を認めて謝罪し、県連の副会長を辞任していました。
広瀬参院議員「事実であり反省 心よりおわび」
広瀬めぐみ参議院議員は「事務所の経費捻出のため公設第一秘書の配偶者に公設第二秘書をお願いし秘書給与から資金提供を受けたことは事実であり、軽率な行為であったと反省している。議員としての職責を全うすることは適切ではないと判断し議員を辞職することとした。支援者や国民に対して心よりおわび申し上げる」とするコメントを出しました。
秘書給与をめぐる事件の経緯
公設秘書の給与をめぐる疑惑は、ことし3月に週刊新潮の報道で明らかになり、広瀬議員はみずからの公式ホームページで、記事内容は事実無根だとしたうえで「公設第二秘書は、平日は主としてリモートワークで、土日は盛岡の事務所で働くなどしていた。目に留まりにくい活動が中心とはいえ、しっかり勤務実態があったことに間違いない」などと反論していました。
それから4か月たった先月30日、東京地検特捜部は詐欺の疑いで東京・千代田区にある参議院議員会館の広瀬議員の事務所や都内の自宅、それに盛岡市にある地元事務所や岩手県遠野市にある公設秘書の関係先を捜索しました。
自宅に戻った際、報道陣の問いかけに対し「あとでまたしっかりと説明をさせて頂きます」と述べましたが、これまで疑惑に対する説明はしていませんでした。
関係者によりますと国からだまし取った給与は三百数十万円にのぼり、その大半が別の公設秘書を通じて広瀬議員にわたっていた疑いがあるということです。
広瀬議員は東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、公設秘書としての勤務実態がなかったことを認めているということで、特捜部は秘書給与をめぐる不透明な資金の流れについて調べを進めています。
自民党を離党した広瀬めぐみ参院議員は15日、尾辻秀久参院議長宛てに議員辞職願を提出し許可された。東京地検特捜部は広瀬氏が公設秘書の給与を国から詐取したとして、詐欺容疑で立件する方向で捜査を進めている。
辞職に伴う補欠選挙は10月27日になる。
広瀬氏は議員辞職に合わせて文書を公表した。「事務所の経費捻出のため、秘書給与から資金提供を受けたのは事実であり軽率な行為だったと反省している」と謝罪した。
「現状を前提とすると議員としての職責を全うすることは適切ではないと判断した」とも記した。
広瀬氏の辞職に伴う参院の新たな会派別勢力分野は次の通り。
広瀬めぐみ 参院議員
【主な経歴】広瀬 めぐみ(ひろせ めぐみ)氏
辞職願提出後、広瀬氏は事務所を通じてコメントを発表し、「事務所の経費捻出のため、公設第1秘書の配偶者に公設第2秘書をお願いし、秘書給与から資金提供を受けたことは事実だ」と説明。その上で「軽率な行為だったと反省している。議員としての職責を全うすることは適切ではないと判断した」と辞職理由を説明した。