広瀬めぐみ氏
広瀬めぐみ参院議員(58)=自民党離党=の秘書給与を巡る詐欺事件で、広瀬氏が東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、公設第2秘書には「勤務実態がなかった」とする趣旨の供述をしていることが14日、関係者への取材で分かった。広瀬氏は近く議員辞職することを検討しており、特捜部は詰めの捜査を進めている。
関係者によると、広瀬氏は第1秘書の妻を第2秘書として国に申請。令和4年末~5年夏、第2秘書に対し、秘書給与が支給された。総額は約400万円に上るといい、大半は第1秘書が現金で広瀬氏に渡していた。
特捜部は先月30日、広瀬氏らを容疑者とする詐欺容疑で、広瀬氏の事務所や自宅などを家宅捜索。秘書給与が広瀬氏に渡っていたことを示す秘書らの音声や通信アプリ上のやり取りなども入手しているとみられる。
広瀬氏は今年3月、自身のホームページで「第2秘書には勤務実態があった」と公表していた。
広瀬氏は周辺に議員辞職の意向も示しており、捜査の進展も加味して最終判断する見通し。
広瀬めぐみ参院議員(58)(岩手選挙区、自民党を離党)の公設秘書給与を巡る詐欺事件で、広瀬氏が東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、公設第2秘書だった女性に勤務実態がなかったことを認めていることがわかった。広瀬氏は周囲に議員辞職の意向を示しているという。
広瀬めぐみ参議院議員(7月30日撮影)
広瀬氏は2022年12月~昨年8月、公設第2秘書だった女性に対して国が支払った給与などをだまし取った疑いがもたれている。女性の夫である公設第1秘書は広瀬氏から指示を受け、妻の名義を貸した上で、秘書給与など約400万円のほぼ全額を広瀬氏に渡したと特捜部に説明しているとされる。
広瀬氏は国に女性を公設秘書として採用すると届け出ていたが、実際には、女性は岩手県遠野市にある不動産関連の社団法人で働いていた。関係者によると、広瀬氏は特捜部の聴取に採用した経緯を説明したほか、女性に公設秘書としての勤務実態がなかったことを認めたという。特捜部は、広瀬氏が違法性を認識しながら秘書給与を得ていたとみて実態解明を進める。
広瀬氏は3月、自らのウェブサイトで「女性に勤務実態があったことに間違いない」と説明していた。