◆枝野氏、泉氏が意欲、野田元首相の名前も
◆小沢一郎氏は泉氏退陣を要求
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「昔の名前」ばかりの立憲代表選 抱きつき戦略不発か?(2024年8月7日『毎日新聞』)
立憲民主党の新代表に選出され、笑顔を見せる泉健太氏(左)。右は枝野幸男前代表=東京都内のホテルで2021年11月30日午後3時21分、幾島健太郎撮影
立憲民主党の代表選は9月23日に決まった。9月下旬に実施される自民党総裁選と時期を合わせることで、世間の関心を引きつける狙いだが、正式に立候補を表明している候補者はおらず、泉健太代表(50)や枝野幸男前代表(60)といったおなじみの顔ぶれが取り沙汰される。このまま注目を集められない状況が続けば、自民総裁選に話題をさらわれ、埋没する懸念もある。
「『昔の名前で出ています』じゃあいけない」。7月下旬、野田佳彦元首相(67)は東京都内であった講演会で、自身の出馬を求める声があることについて、昭和歌謡の一節を持ち出し、そう否定した。代表選を政権交代に向けたステップと位置づけ「自民党の総裁候補と同じぐらい人数が出て、年齢とか性別とかいろんなバランスを戦略的にやった方がいい」と述べ、多様な人材による代表選が望ましいとの考えを強調した。
泉氏は2020年に旧立憲民主党と旧国民民主党が合流した際の代表選に40代の「若手」として出馬し、枝野氏との一騎打ちで敗れた。21年に枝野氏の後任を争う代表選を制したが、知名度不足もあり「泉代表では選挙に勝てない」との懸念がつきまとった。
自民の裏金事件を受けて4月の衆院3補選や5月の静岡県知事選を立憲が支援する候補が制し、懸念を打ち消したかに見えたが、7月の東京都知事選で元立憲参院議員の蓮舫氏(56)が3位で敗北し、勢いには陰りが生じている。