自民党大阪支部”と猛批判にさらされ…日本維新の会馬場伸幸代表に浮上した「交代論」の現実味(2024年7月1日『フライデー』)

 

日本維新の会への批判が止まらない。主要メディアの調査では、軒並み支持率を落としている。その背景にあるのは大阪・関西万博での問題続出。そして――政治資金規正法改正案に対する自民党との合意である。

「現体制では選挙が危うい…」維新の会・馬場伸幸代表が窮地に追い込まれ…

全国紙政治部記者が解説する。

政治資金規正法改正案の交渉の過程で、維新は自民党にうまく丸め込まれた。それなのに馬場伸幸代表(59)や藤田文武幹事長(43)は『満足している』と鼻高々だった。これには野党幹部連中も呆れてましたよ。そんな馬場代表が立憲民主党批判を繰り返し行っていることに苦言を呈する議員も少なくない」 「立民は叩き潰す必要がある」「立民には投票しないでください」「日本には必要ない政党だ」など、馬場代表は立憲への対決姿勢を鮮明にしてきた。

それでいて4月の衆院補選で立憲に全敗。党内には来たる衆院選への危機感が広がっている。日本維新の会関係者が内情を漏らす。

「馬場代表は憲法改正に関する想いが人一倍強く、憲法審査会の後は必ずと言っていいほど、立憲民主党への怒りを爆発させるんです。ただ、補選の結果を見れば立憲叩きは逆効果で、ブーメランとなって返ってきてしまった。

党内では”馬場さんの立憲批判を何とか止めてほしい”という声も上がっています」 維新では候補者の選定を、ほぼ藤田幹事長が1人で行っており、“藤田代表待望論”も出始めているという。

「他党批判で支持を失っている馬場代表では衆院選は勝てない、と見る向きは少なくない。

吉村洋文知事(49)は万博終了後に任期満了で政界を離れることが濃厚。

これを機に藤田体制で若返りを図ってほしい、という勢力がいるわけです」

東京維新の会にも暗雲が垂れ込めている。注目を集めた東京15区の補選では、金澤結衣氏(33)が2万票以上の差をつけられて3位。

音喜多駿政調会長(40)は「敗因は東京維新の会の力不足」と総括したが、少なからず内部でゴタゴタがあったという。

都知事選挙に候補者すら立てられないことがウチの現状を表しています」と呆れ顔で話すのは、東京維新の会関係者だ。 東京維新の会の関係者が囁く。

都知事選に音喜多さんや柳ヶ瀬裕文参院議員(49)を推す声もあったが、結局は誰も立てられなかった。

その背景に15区補選での惨敗があったのです。候補者の金澤さんの選挙活動は正直甘く、東京維新の会の中で『金澤さんをもっと動かさないと』という意見が上がっていたのに、組織としてそれができなかった。敗戦のショックが都知事選に少なからず影響しているのです。

ただ、それでも知名度向上を考えれば候補を立てるべきでした。東京維新の会の対応には不満が出ており、都知事選の候補者を議員が個々で応援するというカオスな状況になってしまったのです」 実際に区議、市議レベルで石丸伸二候補(41)を応援しようとする動きがあり、東京維新の会は他候補への支援禁止を打ち出した。

東京維新事務局は、【東京都知事選挙における『静観』対応について】との通達を音喜多駿名義で出している。党としていずれの候補の支援も行わないと決めている中で、各自が自由に支援・活動すれば組織的なリスク管理ができなくなる。

党(東京維新の会)としては所属議員・特別党員がどの候補者も支援しない「静観」という姿勢を機関決定する、というもの。内部のガバナンスが取れていないことを自ら喧伝するようなものである。 そしてその余波は本丸の大阪に及びつつある。大阪維新の会の議員が明かす。

政治資金規正法改正案で自民党と合意して以降、『党員をやめる』『もう維新は応援できない』という声が頻出しています。立看板やポスターを撤去してくれ、という方まで現れて支部は相当、頭を悩ませています。

『いつから自民党の大阪支部になったんや!!』という怒りの声も聞こえてきています。強い逆風を感じており、選挙にも影響しそうです」 多くの問題に直面する維新の会にとって、「立憲批判よりもまずは内部の統制を整えるべきでは」という声が聞こえてくるのは、何とも皮肉な話である。

FRIDAYデジタル

 

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