米倉涼子さん、引退も覚悟した脳脊髄液減少症とは「まっすぐ歩けない、立ち上がれない」(2024年6月14日『産経新聞』)

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俳優の米倉涼子さん(川口良介撮影)
俳優の米倉涼子さん(48)が14日朝、NHKの情報番組「あさイチ」に出演し、難病の脳脊髄液減少症と5年にわたって格闘した経緯を振り返った。米倉さんは「まっすぐ歩けない、立ち上がれない。止まっているエスカレーターを歩いている感覚がずっと続く感じ」と語り、一時は引退も覚悟したと打ち明けた。脳脊髄液減少症とは、どのような病気なのか。
脳脊髄液減少症低髄液圧症候群ともいう。交通事故や転倒、激しい運動をした際の衝撃で脳や脊髄を保護する髄液が漏れ、頭痛やめまい、記憶力低下、睡眠障害、倦怠(けんたい)感などを引き起こす。米倉さんのように、立っていることができなくなったり、寝たきりのような状態になったりする場合もある。
治療法としては、髄液が漏れる穴をふさぐため、患者自身の血液を腰椎の硬膜外に注射する「ブラッドパッチ」と呼ばれる手法が一般的で、公的医療保険の適用もされている。
しかし、病名の認知度が低い上、専門医も少ないため、不調を感じても正しい病名を知るまでに時間がかかるケースが多い。米倉さんも番組で、発症前に脳ドッグを受けていたものの「病気に気づくまで時間がかかる」と語った。