「うんざり」発言 批判の矛先そこじゃない(2024年6月9日『毎日新聞』-「松尾貴史のちょっと違和感」)

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松尾貴史さん作
 7月7日、東京都知事選挙が投開票される。小池百合子知事が2期目を終えようとしているが、彼女が最初に立候補した際に掲げた公約「七つのゼロ」は、「ペットの殺処分ゼロは達成した」と主張したものの、その他多くが達成されないまま、約束がほごにされようとしている。また、「カイロ大学卒業」という学歴が詐称ではないかという疑惑も残されている。かつての側近が「文芸春秋」で「学歴詐称工作に加担した」とする手記を発表したが、小池氏本人は「大学が卒業を認めている。選挙のたびにこういう記事が出るのは残念」と否定した。とても納得できる説明とはいえない。
 蓮舫氏が参院議員を辞職、立憲民主党を離党して、都知事選に立候補すると表明した。現職の小池氏にとって手ごわい対抗馬になりうるかもしれないというのに、テレビの情報番組の扱いの小ささ、短さはどうしたことなのだろうか。