蓮舫氏「1度立ち止まるべき」神宮外苑再開発地区を視察、東京都知事選で「当然、争点になる」(2024年6月8日『日刊スポーツ』)

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明治神宮外苑再開発地域を視察後、報道陣の取材に答える蓮舫参院議員(撮影・中山知子)
 東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)に出馬表明している立憲民主党蓮舫参院議員(56)は8日、再開発に向けて昨年3月から一部で工事が始まった明治神宮外苑地区を視察した。視察後、報道陣の取材に、同再開発問題について「当然、(都知事選の)争点になる。当たり前だと思う」と述べた。
 同再開発をめぐっては、樹木の伐採や、現在の神宮球場から建て替えられる新球場の建設に伴い、象徴でもあるイチョウ並木の生育に影響するのではないかと懸念の声が多く、事業者側は対応策を取っているとするが、現在も反対論がくすぶっている。
 長年、同地区の樹木の調査を続け、再開発見直しを求めている国際記念物遺跡会議(イコモス)の日本国内委員会の石川幹子理事とともに約1時間、視察を行った蓮舫氏は、石川氏からイチョウや樹木の生育状況について説明を受けた。
 終了後の取材に「1度決まった再開発でも、首長の判断で立ち止まることはできると思っている」とした上で「都から事業者に新たな伐採計画を出すようにといわれていながら、いまだに出てきていないのは、何らかの力が働いているとしか思えない。(再開発は)いったん、立ち止まるべきだと思う」と訴えた。
 この問題が、都知事選の争点になるかと問われると「当然、争点です。当たり前だと思う。(事業者側が新たな伐採)計画を早く出すようにしないのもおかしいと思う。もし現職の方が(知事選に)出られたら、私は問わせていただきたい。(小池氏に)お考えがあって、納得できるかどうかは、都民の投票判断の1つだと思う」とも訴えた。
 一方、依然公表していない都知事選の公約の発表時期についてあらためて問われたが「候補者がほぼ出そろったところで、(有権者の)みなさんに比較していただきやすいタイミングで出したいと思っている」と、述べるにとどめた。

蓮舫氏 小池都知事に同条件下での会見呼びかけ 14日に会見予定も自身の公約公表は「また別」(2024年6月8日『よろず~ニュース』)
 
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石川幹子氏(右)の説明を聞く蓮舫氏=東京・神宮外苑
 立憲民主党蓮舫参院議員が8日、東京・神宮外苑を視察した。東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)への出馬を表明している蓮舫氏が再開発が行われる予定の同所で、事業見直しを訴える日本イコモス国内委員会理事・石川幹子氏の説明を受けた。「本当に都民の理解が得られているのかなぁと、率直なところ思いました」と疑問を投げかけるなどした。
 
【写真】神宮外苑で石川幹子氏の説明を聞く蓮舫氏と長妻昭
 都知事選の公約をまだ公表していない蓮舫氏に対しては「14日に日本外国特派員協会で会見をするというリリースがあったんですけど、(公約発表の)時期について」という質問も飛んだ。特派員協会の公式サイトでは「She will come to the Club to outline her policies and her plans should she succeed in becomeing governor of Tokyo.(彼女は東京知事に就任した場合の自身の政策と計画を説明するためにクラブに来る予定。)」と説明されている。
 蓮舫氏は「候補者がほぼほぼ出そろったところで同じ時期でみなさんに比較していただきやすいようなタイミングで出したいと思っています。外国特派員協会の(会見)はまた別です」と公約の公表については受け流した。続けて「当然、わたしも出るわけですから、他の手を挙げる方たちも、現職の方も含めて手を挙げるのであれば、外国人特派員協会では今までなかなか出ておられないと聞いたので、出てくださると思ってます」とコメント。現職=小池百合子都知事を含む都知事選立候補予定者に同協会での会見を促し、同じ条件下での“対決”を呼びかけた。
(デイリースポーツ/よろず~ニュース・澤田 英延)

三四郎・小宮「蓮舫さんは攻撃してばっか」、有権者ドン引き『共産党とつくる明るい東京』が怖すぎる(2024年6月8日『ダイヤモンド・オンライン』)
 
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5月29日、共産党の大山とも子都議団長から花束を受け取る蓮舫参議院議員 Photo:SANKEI
 東京都知事選に立候補する意向を表明した立憲民主党蓮舫参院議員。「反自民政治、非小池都政」を掲げて小池氏への対決姿勢を強めている。一方で、蓮舫氏に対して批判的な意見を持つ人も多い。蓮舫氏の言い分は正しいのか。(イトモス研究所所長 小倉健一)
● 「攻撃してばっか」「もうウンザリ」 SNSでも蓮舫氏への批判は多い
 「蓮舫さんがすごい攻撃的でシンプルに怖い。ニュースを見てても、公約みたいなのが具体的にわからない。攻撃してばっか」――こう語るのは、お笑いコンビ「三四郎」の小宮浩信氏だ。
 『ワイドナショー』(6月2日、フジテレビ系)に出演した際、タレントの眞鍋かをり氏の「蓮舫さんが出てきたことによって、国政の構図がそのまま都知事選にも流れてきちゃっているような感覚になって。都民としては選挙に対してのテンションがあんまり上がらないというか。/自民党の裏金問題があって、野党が『ワ~』って言うけど、別に文句しか言ってないみたいなのが、もうウンザリって思っているところに、都知事選でもそうなるのか、みたいな。蓮舫さんがいることによって、その構図でやらなきゃいけないのかな」という発言を受けて、こう語っている。
 検索すると、XなどのSNSでも同じように蓮舫氏の態度に対して批判的な意見を持つ人は多い。彼らのプロフィルを確認しても、特に右派だから蓮舫氏を批判しているようでもなさそうだ。
● 共産党とがっつり組んだ 蓮舫氏の狙い
 都知事選で立候補を表明すると、真っ先に蓮舫氏が駆けつけたのが都議会の日本共産党の控室だ。共産党議員から万雷の拍手で迎えられた蓮舫氏、その模様を共産党機関紙「しんぶん赤旗」(5月30日)では、以下のように伝えている。
 <『住みやすい東京 一緒につくろう 蓮舫氏、共産党都議団を訪問』
(写真)花束を受け取り、大山とも子・日本共産党都議団長と握手を交わす蓮舫参院議員=29日、都庁
 東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への立候補を表明した立憲民主党蓮舫参院議員が29日、都議会の野党系各会派の控室を訪問しました。日本共産党の控室では大山とも子都議団長らが出迎えました。
 蓮舫氏は「立候補を決めた。ぜひ一緒に、住みやすい、暮らしやすい、明るいあたたかな東京をつくらせていただきたい」とあいさつ。大山氏から花束を受け取ると、都議らから拍手と歓声が上がりました。>
 こんな蓮舫氏の行動を、自民党中堅議員はこう分析してくれた。
 「立憲民主党手塚仁雄衆院議員によるものとされる情勢調査で、小池百合子氏に10ポイント差であったことから、出馬を決めたようです。4年前は、トリプルスコア(3倍差)でしたから、追い上げムードがあったのだと思います。次の衆院選狙いの『記念受験』とみる向きもありますが、だったら真剣に共産党と組もうとせず、自分だけを売り出しに行けば良かったはず。共産党とがっつり組むということは本気で都知事選に勝とうとしたのだと思います、最初の段階では……」
 しかし、今、起きていることは、無党派層の離反だろう。東京都知事選挙は、当選者が一人の、小選挙区と同じ仕組みだ。右や左などの強い支持よりも、無党派層の取り込みに勝利した候補者が勝つ。
● 共産党の考える 「明るい東京」とは
 東京15区の衆院選補欠選挙において大惨敗した、小池陣営の乙武洋匡氏が、街頭演説でほとんど毎回訴えていたLGBT関連の訴えなどは、その一例であろう。
 人類学者エマニュエル・トッドが「男女に違いはないという考え方に疑問を抱く」(AERA、2023年6月22日)と述べたように、筆者も人類が性別を超えるのは不可能だと考えるが、それは別にして、乙武氏が小選挙区制度において、国民から批判の大きいLGBT関連の主張をメインに据えるのは選挙戦略として間違っていたということだ。
 乙武氏は自分の主張をしたいだけで、そもそも勝つ気がなかったのかもしれないが、選挙で訴えるべきは世間の関心事項でなければならなかったはずだ。乙武氏を支援した都民ファーストの議員は筆者に「選対会議でも演説内容については変えた方がいいと提案があったようだが、乙武氏が受け入れなかった」と打ち明けてくれた。
 何を主張しようと自由だが、選挙に勝つのはそれだけでは難しいということになろう。いずれにしろ共産党が考える経済政策という名の社会主義政策で、国が経済発展することは歴史上ない。共産党のいう「明るい東京」とは、教育費、給食費、バス乗車賃など、なんでも税金で補いつつ、病院は独立行政法人化を中止、羽田空港の新飛行ルートを撤回させる未来、まさしく世界中の社会主義政権が失敗してきたことを東京で実現しようとしているわけだ。
● 蓮舫氏の言い分にも一理ある 東京都のムダな支出
 街頭演説(6月2日)では「批判ばかりしていると言われるが、批判ではなくファクトだ」と主張して、小池批判を続ける蓮舫氏だが、この批判の中には、確かにその通りだという部分もある。
 蓮舫氏は「この20年間行政改革に力を入れてきた。全ては次世代のために。次の世代に負担のない未来を残したい。政官業の癒着、お金の使い方に間違いがあるのであれば、潤う人たちが違うのであれば、それを正す唯一の手段が行革だと確信している」(6月2日)と述べている。
 この点については、まったくその通りだろう。東京都は財政的に潤沢で、次から次へと財源が湧いて出てくるために、真面目に行政改革などしなくても遊んでいられるわけだ。はっきり言って、ムダで訳のわからない支出が多すぎる。
 最大のムダ遣いは、子育て支援だ。
 これは、都知事選に立候補を表明している石丸伸二氏が給食費を無償化すると表明していることにもつながるのだが、子育て支援少子化対策につながることはない。少子化は「晩婚化と未婚率の上昇」によって起きているものであり、いくら子育て支援をしても少子化は改善されることはない。
 さらに、こうした事実への認識が広まり始めると「世代間格差の是正」などと、違う政策目的で話を必死ですり替えようとしてくるのだが、実態は高齢者が自分で受けているサービスの実費を払っていないだけなのだから、単純に高齢者が高齢という理由だけで受けている優遇を無くせばいいだけの話である。
 それを実施すると票を失うから、無意味なことに補助金をバラマキ、結果、税金が増えてしまうデフレスパイラルが令和日本だ。
 給食費でも、医療費でも、学費でもいいが、「無償化(=全額税金負担)」をすると、サービスの質が低下することは、明らかなファクトだ。給食費に関して言えば、税金で負担されることになると、給食業者は味や質のいい給食を作るモチベーションが減り、また利用者も「無料だから」と不満を言わなくなるということだ。
 少なくとも「自分の子どもの昼メシ代ぐらい、自分たちで負担する(貧困層は別)」のは当然のことだと考えなくなってしまったら、日本の将来はおしまいだろう。
● 批判の多い都庁プロジェクトマッピング 経済効果絶大なら民営化すべき
 また、税金のムダ遣いだと批判の多い「都庁プロジェクトマッピング」も、小池知事や都民ファ議員が主張するように、経済効果なるものが絶大にあるのだとすれば、税金で運用せずに、さっさと民営化するべきだろう。そんなにすごいものなら、民間業者がこぞって手を挙げるだろう。
 こんなこと、誰にでも思いつくと思うが、そういった発想が小池氏や都民ファからまったく出てこなくなってしまっているのに、「東京大改革」などと、あたかも自分たちが改革派であるかのような偽装を行うのはまったくおかしい。
 改革を忘れ「小池百合子」の知名度蓮舫氏による敵失だけで、都知事選、都議選も平穏無事に乗り越えようというのなら、全員落ちてしまえばいいと思う。
 
小倉健一

都知事選、蓮舫氏と「ご一緒できない」国民・榛葉幹事長〝立憲共産党〟との連携拒否 政策ではなく「反自民・非小池」を問題視(2024年6月8日『夕刊フジ』)
 
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共産との連携を批判した榛葉氏
東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)に向けた各党の対応が明確になってきた。国民民主党榛葉賀津也幹事長は7日の記者会見で、無所属で出馬する立憲民主党蓮舫参院議員(56)を支援する可能性を否定した。共産党による全面支援や、「オール東京」と言いながら「反自民・非小池」を掲げる姿勢を問題視し、立憲民主党共産党との連携を「立憲共産党」と批判した。一方、自民党は3選を目指す現職の小池百合子知事(71)を支援することで調整しているが、「自民党」という名称を隠した「確認団体」を設立する案が浮上した。
 
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「ご一緒にって言ったって、それはご一緒できないね」
榛葉氏は7日の記者会見で、蓮舫氏への支援について、こう述べた。強い拒否感を示したのは、蓮舫氏と共産党との距離感だ。
共産党は、蓮舫氏の写真や名前が入った政策入りのチラシを制作しており、榛葉氏はそれを記者団に見せながら、「どう見ても(蓮舫氏の)政策ビラ」「まだ蓮舫さんって立憲民主党の党籍あるの? ある? じゃあ『立憲共産党』だ」と指摘した。
日本を取り巻く安全保障環境が悪化するなか、党綱領に「自衛隊解消」「日米安保廃棄」を掲げる共産党との連携を問題視する声は、他の野党関係者からも出ている。
榛葉氏の批判は、蓮舫氏の出馬会見(5月27日)での「反自民党政治、非小池都政の『オール東京』の皆さんの支持をいただきたい」という発言にも向けられた。
「オール東京? だって『反自民、非小池』って言った段階でもうオールじゃない」「都政の与党・都民ファーストも許さないと言っている。これは完全に野党だ。戦略を間違っていないか」
さらに、蓮舫氏が政策をギリギリまで出さないことにも、「小池氏は現実に都政をやっている。予算や条例をつくり、政策はある。チャレンジャーの蓮舫氏が出さないのは、戦略を間違っている」と語った。
ちなみに、「オール〇〇」といえば、沖縄県玉城デニー知事を支持する「オール沖縄」が知られているが、こちらも一部の保守と革新勢力の共闘にとどまっている。

■苦肉の策は功を奏すか

一方、小池氏支援で調整を進める自民党には、「確認団体」設立案が浮上した。都選挙管理委員会によると、「確認団体」には選挙期間中、一定の制限下でビラの配布や街頭演説などの活動が認められるという。
自民党への「国民の不信」は収まらず、最近の選挙では自民公認、支援候補の黒星が続いている。
都民ファ「票だけ回してほしい」
小池氏が特別顧問を務める地域政党都民ファーストの会」の幹部は「表だった動きはせずに、票だけ回してほしい」と漏らした。「自民党隠し」という苦肉の策は功を奏するのか。
都知事選主な立候補予定者】
小池百合子71 知事 無現
蓮 舫56 参院議員 無新
石丸 伸二41 安芸高田市長 無新
田母神俊雄75 元航空幕僚長 無新
清水 国明73 タレント 無新
黒川 敦彦45 つばさの党代表 諸新