鹿児島県警察本部の元生活安全部長が個人情報を含む内部文書を第三者に漏らしたとして逮捕された事件で、捜査関係者によりますと、元部長は、文書を郵送した際、差出人の自分の名前は書かず、問い合わせ先として元刑事部長の名前や連絡先を記載していたということで、警察は流出させた動機やいきさつを詳しく調べています。
鹿児島県警察本部生活安全部の元部長、本田尚志容疑者(60)は、退職後のことし3月下旬、個人情報などを含む警察の内部文書を第三者に郵送し、職務上、知り得た秘密を漏らしたとして国家公務員法違反の疑いで逮捕されました。
捜査関係者によりますと、▽立件が見送られた警察官によるストーカー事案の被害女性の氏名などの個人情報が含まれる内部文書を漏らしていたほか、▽枕崎警察署の警察官がその後、逮捕・起訴された盗撮事件について県警が隠蔽しようとしていると主張する書面も郵送していたということです。
本田元部長は、5日裁判所で行われた手続きで不祥事をまとめた文書を記者に送ったことを認めたうえで「県警職員が行った犯罪行為を県警本部長が隠蔽しようとした。記事にしてくれることで不祥事を明らかにしてくれると思った」などと述べていますが、捜査関係者によりますと、差出人として自分の名前は書かず、問い合わせ先として同僚だった元刑事部長の名前や住所、電話番号を記載していたということです。
警察は文書を流出させた動機やいきさつを詳しく調べています。