関係者が相次いで逮捕されている愛知県の自立支援施設。その異様な実態が明らかになってきました。 【画像】自立支援施設「粋塾」 関係者実態を語る「子どもたちは喫煙や飲酒も許容されていた」 愛知・東海市
◇ 銃刀法違反ほう助の疑いで、吉川修一容疑者(61)と、銃刀法違反の疑いでその娘の氷室友貴容疑者(38)が23日に逮捕されました。 押収されたのは、1メートルを超える散弾銃です。吉川容疑者は今年1月、自立支援施設「粋塾」に入所している12歳の少年と友貴容疑者に、散弾銃を所持させた疑いがもたれています。
さらに、この銃を持たせただけでなく、少年は常滑市沖の船の上から海に向かって散弾銃を発砲。一緒にいた友貴容疑者も止めることなく、自らも発砲していたということです。 さらに、その様子を撮影していたとみられるのは友貴容疑者の夫で、「粋塾」の代表を務めている氷室優容疑者(46)です。
氷室容疑者は自身が経営する「氷室建設」で、粋塾に入所する11歳の児童に油圧ショベルを運転させるなどして働かせていた疑いで、5月13日にすでに逮捕されています。
立て続けに関係者が逮捕される事態となった「粋塾」。ひきこもりや不登校の子どもの自立を支える全寮制の施設で、20人ほどの未成年が入所していて、事業を始めたのは2018年ごろです。 その内部を知る人物が、NNNの取材に応じました。 粋塾の関係者 「起きる時間も寝る時間もほぼ自由という感じ。携帯を一日中触ったり。一部屋4人くらい」 ホームページによると、粋塾は入塾だけで35万円以上の初期費用がかかるといいます。
未成年の集団生活。 粋塾の関係者 「喫煙や飲酒も許容している部分もあった。職員がたばこを買い与えている姿もあった」 その中では、入所者が喫煙や飲酒をする異様な実態があったといいます。 今回の事件をうけて、粋塾にいた約20人の子どもらは23日に児童相談所に移されました。しかし、散弾銃を撃っていた1人を除いては、全員施設に戻っているということです。