「そんなはずがない」「解散したら困る」内閣支持率7か月ぶりの上昇に与党内も困惑 今後のカギは政治資金規正法改正めぐる議論(2024年5月6日『TBS NEWS 』)

岸田内閣の支持率が7か月ぶりに上昇したことが最新のJNN世論調査で分かりました。明確な理由が見つからない予期せぬ支持率のアップに、与党内からも困惑の声があがっています。
“地球1周”の外遊から帰国した岸田総理。首脳外交はもちろんのこと、現地の日本人と交流するなど精力的に動いた6日間でした。
岸田総理
「『グローバルサウス』との連携という観点から、今回の訪問は大変有意義であったと感じています」
「外遊後には上昇する傾向がある」といわれる内閣支持率。この土日に行ったJNN世論調査で岸田内閣を支持できるという人は、前回の調査から7.0ポイント上昇し、29.8%でした。支持率が上昇に転じたのは7か月ぶりのことです。
与党内の受け止めはというと…。
自民党関係者(内閣支持率上昇について)
「そんなはずがない」
別の自民党関係者(内閣支持率上昇について)
「困るんだよ。どうするんだよ、(衆議院を)解散したら」
歓迎ムードからはほど遠い様子。実際、内政では逆風が続いています。
先月28日に行われた衆議院の3つの補欠選挙で、自民党は不戦敗も含めて全敗。今回の世論調査で次の衆院議員選挙について聞くと、「自民・公明による政権の継続」よりも「立憲民主党などによる政権交代」を望む人が上回るなど、苦しい状況に変わりはありません。
自民党・閣僚経験者
「『総理の外交は評価するが、自民党にはお灸を据えなければ気が済まない』という感じではないか」
今後、信頼回復のカギとなるのが、裏金事件を受けた政治改革。政治資金規正法の改正をめぐる議論です。
岸田総理
「再発防止に向けた改正が喫緊の課題であり、今国会中の改正に向けて全力を挙げていきます」
こう話していた岸田総理は早速、自民党の政治刷新本部のメンバーを公邸に招き、改革の方向性などについて協議しました。
対する野党は攻勢を強める考えです。
「今の自民党案ではダメだということを踏まえて、自民党の週明け、改めて案の出し直しを期待する。政治家にとって厳しい政治改革を実現したい」
国民が納得する改革となるのでしょうか。