焼け跡に鮮やかこいのぼり 輪島朝市通りに復興願って 地元有志ら「被災地に心を寄せて」(2024年4月22日『東京新聞』)

 
 
被災の跡が残る朝市通りに掲げられたこいのぼり=20日、石川県輪島市河井町で

被災の跡が残る朝市通りに掲げられたこいのぼり=20日、石川県輪島市河井町で

 5月5日のこどもの日を前に、能登半島地震で甚大な被害があった石川県輪島市の朝市通りに、復興を願うこいのぼりが掲げられた。大規模火災のがれきが残ったままの黒茶色の焼け跡に、鮮やかな色の10匹が悠々と泳いでいる。
 地元有志らが、高さ約10メートルの支柱を2本立て、日本青年会議所石川ブロック建設クラブが所有するこいのぼり10匹を取り付けた。
 
被災の跡が残る朝市通りに掲げられたこいのぼり

被災の跡が残る朝市通りに掲げられたこいのぼり

 こどもの日には朝市通りで、駄菓子店やキッチンカーなどが並ぶイベントも企画。中心を担う写真館経営の曽又(そまた)耕作さん(44)は「目標は子どもたちがスポーツやクラブ活動をできるグラウンドの確保。地震から4カ月近くたっても現状は変わっていないし、ニュースで露出する場面も少なくなっている。心を寄せてもらう情報発信を続けたい」と話した。(奥田哲平)