海自ヘリ2機不明 「墜落の可能性、人命救出に全力」 木原防衛相の会見要旨(2024年4月21日『毎日新聞』)

海上自衛隊のヘリコプター2機と連絡が途絶えた状況について緊急の記者会見で説明する木原稔防衛相(中央)=防衛省で2024年4月21日午前2時25分、松浦吉剛撮影

海上自衛隊のヘリコプター2機と連絡が途絶えた状況について緊急の記者会見で説明する木原稔防衛相(中央)=防衛省で2024年4月21日午前2時25分、松浦吉剛撮影

 木原稔防衛相は21日未明、防衛省で緊急の記者会見を開き、伊豆諸島の鳥島周辺で海上自衛隊のヘリコプター2機が訓練中に連絡が取れなくなったと明らかにした。乗員計8人のうち7人が行方不明。2機は墜落したとみられ、機体の一部とみられるものが海上で発見された。会見の要旨は以下の通り。

 木原稔防衛相 20日午後10時38分ごろ、海上自衛隊のSH60Kの2機が夜間対潜戦の訓練中、伊豆諸島鳥島東の洋上において通信途絶いたしました。搭乗員計8名のうち7名が行方不明であり、現在、海上自衛隊が現場周辺の捜索を行っていますが、機体の一部と思われるものを洋上で確認しており、当該2機は墜落したものと考えられます。

 本事案を受けまして、私から午後11時26分に3点の指示をしております。1点目は、当該自衛隊機の状況の把握と速やかな捜索の実施。2点目は、早急に通信途絶した機体付近の船舶等への被害の有無の確認。3点目は関係自治体への迅速な情報提供。以上3点の指示をいたしました。

 現時点において当機は墜落したと考えられます。原因等については不明ですが、まずは何よりも人命の救出に全力を尽くしてまいります。冒頭以上です。

哨戒ヘリコプター「SH60K」=海上自衛隊のホームページより
哨戒ヘリコプター「SH60K」=海上自衛隊のホームページより

 記者 明日の捜索の時間や態勢について、現状で決まっていることがあれば教えてください。

 木原氏 現在は海上自衛隊の艦艇を8艦、同じく海自の航空機5機、内訳は回転翼が4機と固定翼が1機で捜索をしております。必要があれば追加して捜索を行います。なお、海上保安庁の巡視船2隻も現場に向かっていると報告を受けております。

 Q 7人が行方不明で、1人は発見されているということでしょうか。

 A はい。両機あわせて8名の搭乗員のうち、要救助者1名については収容いたしました。7名が行方不明ということです。

 A 収容した1名の安否については現在確認中でございます。

 Q 訓練中だというご説明がありましたが、他国の関与であるとか、何らかの攻撃を受けた可能性はあるのでしょうか。

 A 夜間の対潜戦訓練、潜水艦対応の訓練中でありますが、今おっしゃったようなことについては確認は取れていません。

 Q ヘリの所属部隊は。

 A 2機でございますが、1機は大村航空基地、もう1機は小松島航空基地。いずれも第22航空群でございます。

 Q 訓練は海上自衛隊だけですか。

 A はい。海上自衛隊だけの訓練でございます。