露骨な差別発言である。問題を指摘されても撤回しないのは、不誠実きわまりない対応だ。
静岡県の川勝平太知事による、県新入職員への1日の訓示である。「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、物をつくったりということと違って、みなさんは頭脳、知性の高い方たちです」と述べた。
なりわいに序列をつけ、農業などの従事者を見下す。働く人の尊厳を損なう発言であり、行政のトップにあるまじき人権感覚のまひだ。「知性」という言葉をもてあそぶ、ゆがんだエリート意識もうかがえる。県庁に抗議の電話が殺到したのは当然だ。
翌2日、報道陣に真意を問われた川勝氏は、任期途中の6月県議会で辞任する意向を表明した。しかし「発言は不適切ではなく、(報道による)切り取りだった」と強弁した。
開き直るような態度に批判が高まると、3日に記者会見を開き、「第1次産業の方たちの心を傷付けたとすれば、心からおわびする」と謝罪した。だが、撤回はしなかった。
会見でリニア中央新幹線問題に時間を割き、自らの業績を誇示するかのような姿勢に終始したのは、あきれるほかない。
県職員としての一歩を踏み出す若者へのメッセージとしても、あまりに不適切な発言だった。
地域の産業振興は県の重要な役割である。携わる人たちと正面から向き合い、有効な施策を実現することが職員には求められる。トップの自覚を欠く発言は、県民の信頼を裏切るものだ。
川勝氏は過去にも不適切発言を繰り返してきた。
2021年には、参院静岡選挙区補選の応援演説で、御殿場市について「あちらはコシヒカリしかない」と発言した。今年3月には、磐田市に本拠地を置く女子サッカークラブのメンバーが県庁を訪問した際、「磐田は文化(水準)が高い。浜松より元々高かった」と言った。
県民や県議会から批判を受けるたびに謝罪してきたが、反省は口先だけだったのではないか。
住民の直接選挙で選ばれる知事は、県民に対して重い責任を負う。真摯(しんし)に反省するのであれば、まず発言を撤回すべきだ。
静岡知事辞職へ 問題発言なぜ撤回しないのか(2024年4月4日『読売新聞』-「社説」)
今回の発言は極めて不見識で看過できない。過去の問題発言を反省してこなかった証しで、辞職は当然である。
静岡県の川勝平太知事が任期途中の6月議会で辞職する意向を表明した。
新規採用した県職員への訓示で「県庁はシンクタンク。毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、皆さま方は頭脳、知性の高い方たち」などと発言し、県民らから職業差別だと抗議が殺到していた。
知事は当初、「職種の違いを説明しただけだ」と釈明し、発言への批判は「切り取りの報道のせいだ」と開き直った。職員を激励したかったのだろうが、他業種の人と知的能力を比べるような言い方をする必要がどこにあるのか。
現在75歳の川勝知事は、早稲田大教授や静岡文化芸術大学長などを経て、2009年に知事に初当選した。現在4期目となる。
過去には選挙の応援演説で、対立候補の地盤を「コシヒカリしかない」と 揶揄やゆ した。他者を 貶おとし めることで自説の正当性を強調するかのような論法が、知事の 常套じょうとう 手段だ。根底に他者を見下す意識があると思われても仕方あるまい。
コシヒカリ発言の際は、県議会で辞職勧告決議案が可決され、「猛省する。生まれ変わると富士山に誓った」と述べた。しかし、返上を表明していた一部給与とボーナスを満額受け取っていたことが発覚し、再び批判を浴びた。
3日の記者会見では、第1次産業に携わる人たちを傷つけたとして謝罪はしたが、発言は撤回しなかった。辞職の理由は、県内での着工を認めてこなかったリニア中央新幹線の開業延期が決まったことが大きいと説明した。
発言の不適切さを殊更に 矮小わいしょう 化するような姿勢は、見苦しいと言わざるを得ない。
川勝知事が辞職すれば、開業のめどが立っていないリニアの建設が前進する可能性がある。
知事がリニアの県内着工を認めてこなかったのは、トンネル工事に伴い、生活用水となっている大井川の流量が減ることなどを懸念しているためだという。
建設主体のJR東海はこれまで、上流のダムも活用して大井川の水量を確保する対策案などを示し、県側に理解を求めてきた。
知事の辞職後も、JR東海は河川の水量減少への対策に引き続き取り組み、県民の不安を取り除く努力を尽くす必要がある。そのうえで、県側と科学的根拠に基づく協議を進めてもらいたい。
職業差別発言をした静岡県の川勝平太知事が、県議会6月定例会の開会に合わせて辞職する意向を表明した。知事失格といえる問題発言をした以上、2カ月も居座るのは許されない。直ちに辞職すべきである。
川勝氏は3日に記者会見し、辞職の理由を2つ挙げた。職業差別発言の責任はもちろんだが、もう一つ、JR東海が進めるリニア中央新幹線の開業時期の延期を理由にしたことには強い違和感を覚える。
JR東海は東京・品川―名古屋間の令和9年開業を断念し、開業は早くて16年以降の見通しだ。これを成果とし、辞職の主たる理由にしたのはどういうことか。リニア問題への取り組みは知事の役割の一部に過ぎず、理由にするのはおかしい。
川勝氏は環境への影響を理由に静岡工区の着工を認めず、JR東海がその対策を示しても頑(かたく)なに態度を変えなかった。むしろ問われるべきは、「妨害」ともいえる川勝氏の行動の責任である。開業延期を成果とすることには納得が得られまい。
川勝氏は1日に県の新人職員への訓示で「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかとは違い、皆さんは頭脳、知性の高い方。それを磨く必要がある」と語り、批判されていた。2日夜には「問題発言があったかのごとき状況になり驚いている。不適切ではないと思う」と述べていた。
3日の会見では差別発言について「第1次産業の人たちの心を傷つけた。申し訳なかった」と謝罪したが、発言を撤回しなかった。これでは本当に反省しているのか疑わしい。
川勝氏はこれまでも不適切な発言を繰り返してきた。令和2年10月には、日本学術会議が推薦した会員候補の一部を任命しなかった菅義偉首相(当時)について「教養のレベルが露見した」と語った。その後、発言を撤回している。
3年10月には御殿場市について「コシヒカリしかない」と揶揄(やゆ)し、県議会が辞職勧告を決議した。川勝氏は辞職を拒み、給与と期末手当の返上を約束したが、これを果たしていなかったことが発覚し、議会で問題視されたこともある。
川勝氏が知事としての資質を欠いていることは、度重なる不適切な言動で明らかだ。速やかな辞職が県民のためである。
川勝知事が辞意 舌禍が招いた結末だ(2024年4月4日『東京新聞』-「社説」)
静岡県の川勝平太知事=写真=が辞意を表明した。新入職員への訓示で職業差別とも捉えられかねない発言をし、批判が相次ぐ中での突然の決断で、4期目の任期を約1年残しての辞職となる。度重なる舌禍など自身の振る舞いによる帰結だが、リニア中央新幹線問題をはじめ多くの課題を残したままの職務の投げ出しは、県民の負託への裏切りといえよう。
問題の訓示では「県庁はシンクタンク。野菜を売ったり、牛の世話をしたり、物を作ったりとかと違い、基本的に皆さまは頭脳、知性の高い人たち」などと述べた。農業や製造業に従事する人たちへの敬意を欠いた暴言だ。3日の会見で謝罪したが撤回はせず、差別意識はないとの釈明に終始した。
不適切な発言はこれまでも繰り返されてきた。2021年の参院補選では元御殿場市長の自民候補を念頭に「あちらはコシヒカリしかない」などと揶揄(やゆ)し、県議会が辞職勧告決議案を可決。昨年7月にはあと1票で不信任決議案可決という瀬戸際まで追い込まれた。
だが「今度、不適切発言をしたら辞職する」と表明した後も「男の子は、お母さんに育てられる」「磐田は浜松より文化が高かった」などと発言し、物議を醸した。
今後の影響が特に大きいのがリニア問題だろう。川勝知事は大井川の流量減少や南アルプスの生態系への影響を懸念し、県内区間の着工を認めていない。このためJR東海は先ごろ正式に、当初予定だった27年の品川-名古屋間の開業断念を表明した。
沿線自治体からは知事の硬直的姿勢を批判し、辞職で計画前進を期待する声も上がる。ただ、大井川への影響は、お茶をはじめとする地元農業や産業に直結する。
「命の水を守る」と国やJRと対峙(たいじ)し続けた川勝知事の強い姿勢が、JRからさまざまな対策を引き出したことは間違いない。3年前の知事選での圧勝はその手腕への評価でもあったはずだ。
知事は辞意の理由の一つに、開業先延ばし確定で、リニア問題に「区切り」がついたことを挙げたが、課題は残っており、県民を納得させる説明とは言い難い。
何にせよ、功績も多い知事としてのキャリアを舌禍で塗りつぶしてしまった感があるのが残念だ。
「牧民官たれ」。その昔の新人官僚はそう教育されたものだそう…(2024年4月4日『東京新聞』-「筆洗」)
「牧民官たれ」。その昔の新人官僚はそう教育されたものだそうだ。7人の首相のもとで官房副長官を務めた石原信雄さんの著書に教わったが、いささか気分が悪い
▼国民は羊の群れ。官僚はその群れを守護し、導きなさいという教えである。公務員の自負心や責任を教えるのは結構だが、無力な羊にたとえられた方はおもしろくない。石原さんも「いまそんなことを言えば、思い上がるなとたたかれ、自意識過剰と冷笑されるに決まっている」と書いている
▼不適切なその発言に国民を見くだした「牧民官たれ」と同じにおいをかいだ気になる。静岡県の川勝平太知事が特定の職業を差別するかのような発言をした問題である
▼「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、物を作ったりとかと違い、皆さまは頭脳、知性の高い方たち」。石原さんの言う通りで、こんな発言をすれば批判されるに決まっている
▼なによりも不愉快なのは新人職員向けの訓示での言葉だったことにある。この時代、若い職員に口を酸っぱくして教えるべきは公務員として県民に仕える責任と謙虚さだろう。知性を磨けと教えたかったようだが、差別めいた言葉やおごりにつながりかねない考えを訓示してどうするのか
▼この騒動を受け、知事をおやめになるそうだ。無神経な発言をすれば、取り返しがつかない。それを身をもって「訓示」することになった。
静岡知事辞任へ リニアの課題は解決せず(2024年4月4日『信濃毎日新聞』-「社説」)
膠着(こうちゃく)状態が続いたリニア中央新幹線建設事業に、大きな転機が訪れるのか。
静岡工区の着工に反対してきた静岡県の川勝平太知事が、6月の県議会で辞任すると表明した。
知事は理由に2点を挙げた。1日の新職員への訓示で職業差別と受け取れる発言をし、批判を浴びたこと。そしてリニア問題に「区切りが付いた」ことだ。
発言は批判を免れないものだった。一方、突然の辞任は、今後のリニア工事に大きな影響を及ぼす可能性がある。
川勝氏はこれまで、工事による大井川の水源や生態系への影響に強い懸念を訴え、JR東海が出した対策に不満を示してきた。
区切りとしたのは、JRが工事実施計画を変更し、2027年の東京―名古屋間の開業を事実上断念したからだという。新たな開業時期は未定だが、34年以降になるとみられている。
計画見直しに至ったので目的は達した、ということか。重視したはずの生態系問題は未解決のままだ。対策を監視する国の会議の座長を「信頼する」としたが、疑問の残る退場となる。
JRにすれば、強い個性を持って慎重姿勢を崩さなかった川勝氏の辞任により、大きなハードルが取り除かれた形となる。
だが、リニア工事に伴う沿線住民の懸念は解消されていないことを、改めて確認しておきたい。工事全体を見渡すと、遅れている理由が静岡工区の問題だけとは言えないからだ。
長野県内では、トンネル工事で出る残土の処分が問題化し、その半分の行方が決まっていない。残土には基準値を超えるヒ素などを含む「要対策土」もある。
大鹿村で先月開いたリニア関連の会議でJRは、掘削が遅れ26年11月までとした村内工事の完了が困難だと説明している。
首都圏など都市部でも問題が生じている。地下40メートルより深い「大深度地下」でトンネルを掘るシールドマシンで不具合が相次ぐ。住民は地上に陥没が生じるのではないかと不安に感じている。
数々の課題から浮かぶのは、そもそもの見通しの甘さだ。国家プロジェクトとしての重要性が強調される一方で、地域の環境への影響が軽視されてきた面がある。
長野県内の自治体は工期の見通しを早く示すよう求めている。地域にあるのは開業への期待だけではない。いつまで我慢を強いられるのかと、不安な状態に置かれた住民を忘れてはならない。
静岡知事差別発言 失言では済まされない(2024年4月4日『佐賀新聞』-「論説」)
静岡県・川勝平太知事の発言が波紋を広げている。県の新規採用職員への訓示で「県庁はシンクタンク。野菜を売ったり、牛の世話をしたりとかと違い、皆さまは頭脳、知性の高い人たち」と述べた。職業差別との批判や苦情が殺到すると、唐突に「6月の議会をもって職を辞そうと思う」と表明。記者団の取材にも応じず、姿を消した。
川勝氏はリニア中央新幹線の静岡工区を巡って環境への影響に懸念を示し、着工を認めていない。このためJR東海は先月末、品川―名古屋間の2027年開業を断念する方針を発表した。知事が辞職すれば、リニア開業に道筋が付くと臆測が飛び交うなど、影響は広がり始めている。
川勝氏は21年に「(特産は)コシヒカリしかない」と県内の御殿場市をやゆするなど、数々の問題発言で知られる。しかし今回、批判の的になった訓示は農業や畜産に携わる人たちを見下していると受け取られても仕方ない。これまで以上に深刻と言わなければならない。政治家としての資質が問われるのはもとより、どんなに説明しても、不信を拭うのは難しい。
単なる失言では済まされない問題であることは明らかだ。しかも辞職の意向表明により、さらに混乱に輪をかけた。国会議員か首長、地方議員かを問わず、政治家は自らの発言が及ぼす影響に改めて思いを致し、襟を正すことが求められる。
訓示を巡り当初、川勝氏は「問題となっていることに驚いている。職種が違うことを述べたまでだ」とし「不愉快に思われたのであれば、誠に申し訳ない」と述べた。一方で「人それぞれ受け取り方があると思う」「一部が切り取られた」と不満を口にし「メディアのハラスメント、ジャーナリズムの質の低下を憂えている」とも話した。
コシヒカリ発言を巡っては、県議会から辞職勧告決議を突き付けられ、給与などの返上を表明したが、後になり返していないことが判明。自民党会派が提出した不信任決議案が1票差で否決されたこともあった。
訓示について、県内の自治体首長からは「極めて不適切。ありえないレベルだ」と厳しい指摘があり、県庁には「農業や畜産は知性が低いというのか」といった抗議の電話やメールなどが1700件を超えて殺到した。
その後、川勝氏は記者会見して「第1次産業の方の心を傷つけた。本当に申し訳ない」と述べたものの、どこまで真摯(しんし)に反省しているのかと首をかしげざるを得ない。
そもそも新人職員に高いプライドを持って職務に臨むよう激励するのであれば、わざわざ農業や畜産といったなりわいを引き合いに出す必要はないだろう。何かしら優越感のようなものが思わず口を突いて出たようにも見える。会見では辞職の理由に関し、訓示での発言を挙げ「県民からの指摘で気付き反省した。これも大きな理由の一つだ」と説明した。ただリニア開業延期を「大きな区切り」とし、力点はそちらにあるともとれた。
かつて不信任決議案がかろうじて否決された時、川勝氏は「今度、人様に迷惑をかけることがあれば辞職する」と述べていた。その約束を一応果たしたと言えなくもないが、リニアを巡っては問題点を指摘するだけ指摘して放り出した形になり、無責任のそしりは免れないだろう。(堤秀司)
知事の言葉と知性(2024年4月4日『中国新聞』-「天風録」)
もーもーガーデンという牧場が福島県大熊町にある。原発事故後、山へ逃げた牛に餌を与えてきた女性が開いた。雑草が茂る帰還困難区域の農地で被災牛を放し飼いに。雑草を食べ、荒廃が進む土地や環境を守ってくれる
▲女性は牛の命と向き合い、守ろうとしてきた。その姿を紹介した2年前の本紙セレクト記事を思い出したのは静岡県知事の発言に驚いたからだ。牛に携わる仕事の尊さや知性が必要であることに、思いが至らないのか
▲県庁をシンクタンクに例えた知事。新規採用の県職員を、牛の世話や野菜の販売、ものづくりと違って頭脳、知性が高いと語っていた。「農家や畜産業は知性が低いのか」「ものづくりを静岡は誇ってきた」。批判が殺到するのも当然だ
▲職業差別のつもりはない、新職員を励ましたかった―。弁明の一方で、「発言を切り取られ、曲解された」とも。挙げ句の辞職表明。発言追及に嫌気が差したか。幾度も失言を繰り返してきた知事の知性こそ問われる
▲静岡を通るリニア中央新幹線の開業はどうなるか。河川への影響を懸念する知事が着工を認めていない。環境を守るため心砕いてきた人が、県民の心を踏みにじって県庁を去る。
さげすむ暴言(2024年4月4日『高知新聞』-「小社会」)
失言が多かった戦後政治家の一人に必ず挙がるのが、自民党の渡辺美智雄元副総理だろう。主に1980年代。庶民派と呼ばれた一方で、放言の類いは枚挙にいとまがない。
いわく〈野党は財源も考えないでうまい話ばかりする。毛針で釣られる魚(人)は知能指数が高くない〉。〈米国では黒人とかいろいろいて、破産してクレジットカードが使えなくなってもあっけらかん〉。後者はさすがに外交問題になった。
失言イメージもあってか渡辺氏は党総裁、首相にはなれなかった。本人は「国民に分かりやすさを」との思いがあったと述懐したとか。だが、作家の保阪正康さんは著書「戦後政治家暴言録」でこう評する。「国民を侮って、そして国民に軽蔑されるという宿命を背負っていたように思う」
国民を侮るかのような政治家の暴言が今また目立つ。自民党の裏金事件。次期衆院選への不出馬会見で、年齢との関係を聞かれた二階俊博元幹事長は「おまえもその年がくるんだよ。ばかやろう」。記者の向こうには国民がいる、とよく言われるが。
静岡県の川勝平太知事は県の新人職員に「野菜を売ったり…ものをつくったりとかと違い、皆さまは頭脳、知性の高い人たち」。どうにも人々をさげすむ視線がある。職を去るのも仕方あるまい。
カネへの感覚、他者への敬意が庶民感覚とかけ離れた政治が迷走する。つくづく選ぶ側の眼力が問われる時代を思う。