8年前、富山県で、実の父親から性的暴行を受けたとして、24歳の女性が実名で被害を訴えた事件で、逮捕された52歳の父親が起訴されました。女性はコメントを出し「裁判ではみずからの大きな過ちに向き合い、罪を償ってほしい」と述べました。
起訴されたのは、富山県の会社役員、大門広治被告(52)です。
検察などによりますと、8年前の2016年8月、当時、高校生だった娘に性的暴行を加えた罪に問われています。
被告が3月6日に警察に逮捕されたあと、刑事告訴していた娘の福山里帆さん(24)は3月12日に実名で記者会見し、被害を訴えていました。
父親が26日起訴されたことを受けて、里帆さんはコメントを出しました。
コメントでは「性被害を受けはじめた中学2年生から私の中の時計の針は止まったままでしたが、その針がようやく少しずつ動き始めたように思います。裁判ではみずからの大きな過ちに向き合い、罪を償ってほしいです。家庭内の性被害で苦しむ子どもがいなくなる世界が来ることを願ってやみません」と今の思いをつづっています。
里帆さんの弁護士によりますと被告は、3月13日に裁判官が勾留の理由を明らかにする手続きの中で、「抵抗できない精神状態ではなかった」として容疑を一部否認したということです。