物議を醸した自民党の不適切な懇親会で、女性ダンサーにチップをわたす様子を見て笑顔で拍手していた参加者が、大阪の地方議員らだったことが私たちの取材で明らかになりました。また、この問題をうけて自民党がまとめた報告書では、会場で撮影した動画や写真を削除するよう指示があったということです。
【写真】“不適切”懇親会で満面の笑顔に、拍手…大阪府の地方議員は懇親会について…
■拍手の議員「盛り上げようと…」 自民“不適切”懇親会
露出の多い衣装の女性ダンサーに口移しで千円札のチップを渡す参加者。ダンサーのビキニにチップを挟み込む男性も。
2023年11月に和歌山市内で開かれた、自民党青年局の懇親会。
後ろでは満面の笑顔を見せる様子や拍手を送っている参加者の姿が確認できます。
私たちの取材で、この参加者たちが大阪府の地方議員らであることが分かりました。
議員たちはカメラの前での取材を拒否した上で、懇親会について、こう話しました。
自民党 奥村亮 大阪・河内長野市議
「これは不適切だと感じていた。しかし、あまりに会場が盛り下がってしまったので、盛り上げなければとの思いで拍手をしてしまった。政治不信を高める結果になり、深く反省している」
自民党 石川博紀・大阪市議
「(党本部青年局の)藤原局長、中曽根局長代理が辞職したことが全て。その責任を参加者として重く感じている」
別の画像では、スマホで撮影する参加者の姿も確認できます。
■その場で画像の削除を指示 野党は「隠ぺいの意図明らか」
自民党がまとめた報告書で、撮影した動画や写真を削除するよう会場でアナウンスがあったことも明らかになりました。
野党は…
立憲民主党 斎藤嘉隆 参院国対委員長
「不適切なことを、自分たちが認識をしていて、しかも、それを後になって問題が起きないように隠ぺいしようと、こういった意図がもう明らかに見えている」
また自民党は報告書で、懇親会の費用に政党交付金からの支出はなかったことを強調しています。
自民党の報告書について、TBSスペシャルコメンテーター星浩さんは
「自民党本部も地方組織も予算の大半は税金に(政党交付金)頼っている。“税金を使っていない”との主張に説得力なし」と指摘しています。